「SHOWFIELDS日本上陸」「b8ta米国事業停止」など、話題に事欠かないショールーム型の「売らない店舗」。日本企業も続々参入するこの市場の今後を占います。早くも「昭和レトロ離れ」がささやかれるZ世代。彼ら彼女らの消費トレンドに先回りし、「Z世代ヒット」を予測します。また、この4月から有料会員の方は、マーケティングと消費の最前線が学べるオンライン講座「日経クロストレンドカレッジ」に、無料でご参加いただけるようになりました。ぜひ奮ってご参加ください!

【4月の特集】

 「The Most Interesting Store In The World(世界で最も面白い店)」。「SHOWFIELDS」と検索すると、真っ先にこの英文が目に飛び込んできます。米ニューヨークで2018年12月に誕生した、D2Cブランドのショールーム型店舗。売ることを主目的としない、いわゆる“売らない店”の一つで、年内に日本上陸を果たす予定です。

22年内の日本上陸が目される米ニューヨーク発の「SHOWFIRLDS」
22年内の日本上陸が目される米ニューヨーク発の「SHOWFIRLDS」

 売らない店と言えば代表的なのは、米シリコンバレー発の「b8ta」でしょう。有楽町、新宿、渋谷と3店舗を構え、日本での事業は好調に推移しています。ですが22年2月、本国である米国での事業を停止。ショールーム型店舗の厳しさも突き付けられています。

 翻って日本では、大丸松坂屋の明日見世(あすみせ)、そごう・西武のCHOOSEBASE SHIBUYA(チューズベースシブヤ)、丸井が出資したFABRICTOKYO(ファブリックトウキョウ)、渋谷地下街のAZLM CONNECTED CAFEと“百花繚乱(りょうらん)”の状態。髙島屋グループも参入し、4月下旬に第1号店をオープン予定です。特に、百貨店など大手小売りが主導するスタイルが目立ちます。

 特集タイトルは「売らない店舗は売れるのか?」。物珍しさが先行する形態ですが、苦しむリアル店舗の救世主となれるのか、それともあだ花で終わるのか。大手メーカーやD2Cブランドは、彼らとどうビジネスを行っていけばいいのか、詳しくリポートしていきます。

Z世代の消費トレンドを予測します!

 もう一つの目玉は、「Z世代ヒット予測2022」です。「昭和レトロはもう古い?」というZ世代トレンドの記事をご紹介して、大きな反響をいただきました。「TikTok売れ」に象徴されるように、90年代半ば以降に生まれた彼ら彼女らは、今や消費をけん引する存在です。

 根底にあるトレンドを探っていくと、「平成ギャルマインド」「“沼”活」「超パーソナライズ」など、多くのキーワードが浮かび上がってきました。これらに合致し、今後Z世代の支持を集めていく商品・サービスは何か。

 目まぐるしく移り変わる彼ら彼女らの消費トレンドですが、Z世代経営者や専門家への取材を通して、大胆に予測していきます。また、トレンドが日本へ波及することが多い米国Z世代の最新ヒットについてもリポートしますので、ご期待ください。

 4月第1週(4日~) 

「売らない店舗」は売れるのか?
 b8taに続き、売らない店「SHOWFIELDS」が年内に参入する。売らない店とは、いわゆるRaaS(Retail as a Service)と呼ばれるショールーム型の店舗のことで、売ることを主目的とせず、商品・サービスの体験重視の店舗だ。店員も売るのではなく、説明が主な役割のため、来店客は「売りつけられる」という心配がなく気軽に足を運べる。ECに押され、盛況なのは生活に直結する地下の食品売り場のみ、という百貨店をはじめとする既存店の状況を「売らない店」は変えることができるのか。小売業界に起きている激変を追う。

 4月第2週(11日~) 

インサイト創出術
 消費者の“隠れた心理”であるインサイト。商品を思わず手にとってしまう、消費者自身すら気づいていない欲望を可視化することに企業は心血を注いできた。しかし、国際的なインサイト産業団体の「インサイト市場発展指数(IMDI)2021」によると日本の順位は「総合22位」。そんな“インサイト後進国”の日本で他社を出し抜き、いかに頭角を現していくか。デプスインタビューや定量調査、定性調査など、リサーチの最前線では何が行われているのか。人によって異なる「インサイトの定義」から、インサイトを発掘するためのテクニック、消費者の心理を探り当ててヒットした成功事例などを紹介する。

 4月第3週(18日~) 

Z世代ヒット予測2022
 90年代半ば以降に生まれたZ世代。消費の主役に躍り出ようとしている彼ら彼女らの支持を得ることは、企業の商品開発・マーケティングにとって重要さを増している。Z世代は、どのような切り口の商品・サービスに引かれるのか。「平成ギャルマインド」「“沼”活」「超パーソナライズ」など、注目のキーワードを基に「次のヒット」を大胆予測。米国Z世代の最新トレンドも含めて、Z世代攻略のヒントを提示する。

 4月第4週(25日~) 

D2C時代のパッケージデザイン大変革
 D2Cの台頭により、企業が消費者と直接つながるビジネスが当たり前になってきた。パッケージに求められる役割は、店頭映えや分かりやすさからブランドらしさへと大きく変化している。パッケージデザインがブランディングの要となり、大手メーカーがブランド体験を重視したパッケージを採用する動きも加速。消費者から支持されているブランドは今何を重視してパッケージをデザインしているのか。そして、いかにしてパッケージデザインにブランド体験を盛り込むか。これからのパッケージデザインのヒントを探る。

【4月のイベント】

 これまでは5000円の有料セミナーとしてお届けしてきた「日経クロストレンド・カレッジ」がリニューアルします。日経クロストレンドの有料会員は無料(追加料金なし)で参加できるようになりました! 内容もパワーアップし、リアルタイムのアンケート、講演者からの「宿題」を参加者同士で議論する勉強会など、インタラクティブ性を高めた構成としていきます。ぜひご参加下さい!

 4月のカレッジのテーマは「インフルエンサーマーケティング」。Z世代の若者を含む幅広い世代に訴えるうえで、今やマーケティング施策としてSNSは不可欠な存在です。特に注目を集めている手法が、リーチ拡大や売り上げ向上も期待できるインフルエンサーマーケティングです。高い効果を出すためのノウハウを、Facebook Japanの佐藤太泰氏が解説します。

 4月21日(木) 有料イベント(有料会員は無料) 

名称:日経クロストレンド・カレッジ【オンラインセミナー】
直伝! 成果を生み出すInstagram流「インフルエンサーマーケティング」
日時:2022年4月21日(木)17:00~18:30
価格:日経クロストレンドの有料会員およびセミナー・プラス会員は無料(追加料金なし)で受講いただけます
※有料会員以外は5000円(税込み)
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【講演】
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D2C、ディスラプター&トラベル事業部 Industry Manager
佐藤 太泰氏
【Q&A】
編集部を交えて質疑応答
日経クロストレンド編集部を交えた「勉強会」

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