「愛される広告」をテーマに、2月第1週の特集をお送りします。広告を伝える手段は大きく広がりました。では、その伝えたい思いを消費者に届け、琴線に触れるにはどうすればよいのか。広告の本質を探ります。また、MAツール、CRMサービス、EC構築基盤……など、テレビCMなどで目にする機会が増えた「マーケツール」も特集で網羅。調査から導入実態を割り出していきます。

【2月の特集】

 2月最初は「広告」特集です。広告を辞書で調べると、「広く世間に告げ知らせること。特に、顧客を誘致するために、商品や興行物などについて、多くの人に知られるようにすること」とあります。この、多くの人に知らせる手段は、時代の変遷とともに大きく変わりました。ポスター、新聞、雑誌、ラジオ、テレビ、インターネット、スマホ、そしてSNS。その進化に伴い、企業は効果的かつ効率的に、情報を告げ知らせることができるようになったわけです。

 ですが、変わらないこともあります。それは「何を伝えたいのか」。昨年12月に、老舗メーカーの木村石鹸工業の取り組みをご紹介しました(「『これは広告です』老舗町工場が正直すぎるSNS広告で売り上げ3倍」)。同社は、「いいシャンプーができたから、使い心地を知ってもらいたくて広告をやってみます」と、創業98年目にして初めてインスタ広告に挑戦。その真っ直ぐなメッセージが、消費者に響きました。

 「何で」伝えるかではなく、「何を」伝えたいのか。「愛される広告」とは何か、その本質を掘り下げます。

 目玉のもう1本は、「マーケツール」です。テレビCMでB2Bのツールを見る機会が増えてきました。EC基盤、SNS分析ツール、MAツール、CRMサービス、SEOツール、などなど、ジャンルだけでも多岐にわたるツールが、世にあふれています。

 ただ、実際に導入した後はどうなるのか、入れてみないと分からないと不安な企業が多いというのも現実です。そこで、日経クロストレンドでは企業に大規模調査を実施。ツールを「新規に入れた」「乗り換えた」企業をフォーカスし、その実態を探ります。マーケツール導入の極意を、ぜひお読みください。

 2月第1週(7日~) 

愛される広告、好かれる広告
 4マスやSNS広告だけでなく、自社アカウントでの発信も含めて企業の広告が多様化。ステマや炎上広告など消費者の広告に対する信頼を損ねる問題も起きている。「これからの広告は本気・本音・本質が問われる」と広告業界を長年取材している編集者の河尻亨一氏は言う。この時代に「愛される広告、好かれる広告」とは何か。テレビCMから、Twitter、InstagramといったSNS広告まで、企業の事例からその本質を読み解く。

 2月第2週(14日~) 

リブランディング成功の方程式
 2016年にコーポレートブランドを統合し、ロゴを刷新した湖池屋。その後、「プライドポテト」やなどを発売し、プレミアムラインで人気を博しつつ、「カラムーチョ」や「スコーン」などの定番ブランドの再活性化にも成功している。他にもシーブリーズ、ニコン、マツダ、カンロなど、リブランディングに成功した企業は多い。しかし、ブランドの再構築は謝った方向に踏み出してしまうと、致命的な失敗を招きかねない。成功と失敗の境界線はどこにあるのか。数々の事例からそのヒントを導き出す。

 2月第3週(21日~) 

SNS時代の「メルマガ」新常識
 LINEなど、企業が消費者と直接つながれるツールの活用が広がる中、メルマガは古いツールと思われがちだ。だが実は、メルマガによるコミュニケーションは、ほどよい距離感のプッシュツールとして見直され始めている。「メルマガの送りすぎは解約率を高める」といった嫌われない作法がよく語られるが、実はそんな定石を覆すデータも出てきた。特集では、メルマガ攻略法の誤解を打ち砕きつつ、SNS全盛時代における“メルマガ巧者”の企業の活用術も紹介する。

デジタルサイネージ最前線
 エレベーター内広告やタクシー広告など、デジタルサイネージの広がりでマーケティングのチャンスが増えている。ファミリーマートがレジ奥にデジタルサイネージを設置。広告などの効果検証を可視化するなどの取り組みも。OOH(Out of Home)広告の進化をレポートする。

 2月第4週(28日~) 

マーケツール導入/乗り換えの極意
 コロナ禍のDX推進によって、クラウドベースのマーケティングツールの普及が加速した。EC基盤、SNS分析ツール、MAツール、CRMサービス、SEOツール、POS、データサービス、マーケコンサル、CMプランニングなど、マーケツールは枚挙にいとまがない。テレビコマーシャルで見かけるツールも増えて来たが、それが現場で実際に受け入れられるかは、導入するまで分からないという悩みを抱えている担当者は多い。そこで、ツールを「新規に入れた」「乗り換えた」企業にスポットを当て、なぜ入れたのか/変えたのか、決め手はなんだったのかのポイントを追求していく。

【2月のイベント】

 2月最初のイベントは「店舗DX」についてです。長引くコロナ禍は我々の生活や働き方を変えただけでなく、消費の最前線であるリアル店舗にも急激なDX(デジタルトランスフォーメーション)をもたらしました。西武渋谷店のCHOOSEBASE SHIBUYA(チューズベースシブヤ)を手掛けたそごう・西武の伊藤謙太郎氏と、渋谷地下街「AZLM CONNECTED CAFE(エーゼットエルエム・コネクテッド・カフェ)」を開いたコネクテッドコマースの中村武治社長が、店舗の未来を語ります。

 もう1つは「Z世代とD2C」がテーマ。オンラインセミナー「“推し”が消費を動かす」を実施します。なぜZ世代はD2Cブランドを選ぶのか。“ブランドの選ばれ方”が大きく変化しています。Z世代に人気のD2Cブランドの代表に人気の理由と思いを語っていただくと同時に、今Z世代に推されるインフルエンサー「ももち」さんにもご登壇いただきます。

 2月17日(木) 有料イベント(セミナープラス会員は無料) 

日経クロストレンド・カレッジ【オンラインセミナー】
名称:「ネット×リアル」で起こす店舗DX革命
 ~渋谷西武&渋谷地下街99円カフェの挑戦~
日時:2022年2月17日(木)15:00~17:00
価格:5000円(税込み)
詳しくはこちら

【講演1】
CHOOSEBASE SHIBUYA、デジタルで生む「若者が百貨店に行く理由」
そごう・西武 CHOOSEBASE SHIBUYAディレクター
伊藤 謙太郎氏
【講演2】
リアル店舗を再定義して「新たなデバイス」として再発明する
コネクテッドコマース社長
中村 武治氏
【Q&A】
伊藤氏、中村氏に加え、編集部を交えて質疑応答

 2月25日(金) 無料イベント(登録会員) 

名称:“推し”が消費を動かす
日時:2022年2月25日(金)18:00~19:30(予定)
価格:無料(日経クロストレンドへの登録が必要です)
詳しくはこちら

【プログラム】
(1)気鋭D2Cブランドトップが語る
「なぜブランドをつくるのか、なぜファンとつながるのか」
COHINA:田中絢子代表
ベースフード:橋本舜代表
(2)【対談】顧客に愛されるD2Cブランドの条件とは?
Sparty:深山陽介代表
丸井グループ:金村弘之氏
(3)未来の消費~“ももち”の日常~
ももち(牛江桃子)

9
この記事をいいね!する