
2021年11月4日発売の「日経トレンディ2021年12月号」では、日経クロストレンドと11月3日に発表した「2022年ヒット予測」を特集。7位に「BE:FIRST」が選ばれた。ダンス&ボーカルグループAAAのメンバーで、ソロ活動も行うSKY-HIがプロデュースする7人組ボーイズグループ。SKY-HIの熱い育成過程がテレビなどで公開されると、ドラマ性の虜になるファンが続出。21年10月にクラウドファンディングを実施したところ、4億円を超える資金が集まった。
※日経トレンディ2021年12月号の記事を再構成
【7位】BE:FIRST
近年、オーディション形式のプロジェクトからスターが輩出される動きが目立つ。韓国の人気番組を日本流にアレンジした「PRODUCE 101 JAPAN」や、JYPとソニーミュージックによる「Nizi Project」が有名だが、この分野で新潮流が生まれる。
ダンス&ボーカルグループAAA(トリプル・エー)のメンバーで、ソロ活動も行うSKY-HI(スカイハイ)がプロデュースする「BE:FIRST」。2021年11月3日にデビューを迎えた7人組のボーイズグループだ。
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SKY-HIは20年、マネジメント/レーベル「BMSG」を設立し、CEOに就任。硬直した日本のエンターテインメント業界に風穴を空けることを目的としている。21年早々に、BMSG主催のオーディション「THE FIRST」を開始。一般の視聴者が投票するような仕組みはない。SKY-HIが私費で1億円を投じ、独断で選考することを宣言した。オーディションの間、特に約1カ月の富士山合宿には、SKY-HI自身も候補者の育成に関与するスタイルだ。
候補者はダンスや歌の稽古をするだけでなく、メロディーや歌詞、振り付けを考えるという場面もあった。そのクリエイティビティーも含めた審査をするため、一般のアイドルグループとは趣の違う人選となる。この“育成”の様子をカメラが密着しており「スッキリ」(日本テレビ系)で放送し、その夜にHuluで完全版を配信。
■Hulu配信の密着番組最終回
SKY-HIが候補者にアドバイスをしたり悩みを聞いたりする様子、メンバー同士で協力して音楽に向き合う様子に共感し、ドラマ性の虜になったファンは多かった。放送のたびにTwitterトレンドに上がり、21年8月16日のプレデビュー曲「Shining One」配信リリースとともに、YouTubeで公開されたミュージックビデオは4時間で100万回再生を超えた。デビューシングル「Gifted.」の先行配信曲「Kick Start」が10月6日に配信され、週間デジタルシングル(単曲)ランキングで1位を獲得した(10月18日付け、オリコン調べ)。10月には、クラウドファンディングを実施。なんと4億円を超える資金が集まった。
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