2021年ヒット商品ベスト30 第22回

2021年11月4日発売の「日経トレンディ 2021年12月号」では、日経クロストレンドと11月3日に発表した「2021年ヒット商品ベスト30」を特集。19位に『東京リベンジャーズ』がランク入りした。21年7月に公開された実写映画は興行収入44.6億円を突破。原作漫画の累計発行部数も4.4倍の伸びを見せ、「東リベ」というコンテンツ自体が注目の的となった。ヒットの裏にはYouTubeやTikTokを使った巧みなSNS戦略があった。

※日経トレンディ2021年12月号の記事を再構成

19位に『東京リベンジャーズ』が入った
19位に『東京リベンジャーズ』が入った

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【19位】東京リベンジャーズ

 2021年、コロナ禍の逆風の中、実写映画ナンバーワンの座を勝ち取ったのが、『東京リベンジャーズ』だった。7月に全国約350の劇場で公開されると、興行収入44億6000万円、観客動員数334万人を突破する大ヒットを記録した。

【実写映画】

(c)和久井健/講談社 (c)2020 映画「東京リベンジャーズ」製作委員会
(c)和久井健/講談社 (c)2020 映画「東京リベンジャーズ」製作委員会
2021年ヒット商品ベスト30
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 原作は人気漫画の『東京卍リベンジャーズ』(和久井健、講談社)だ。21年4月にアニメ化、7月に実写映画化、8月に2.5次元舞台化と立て続けに複数のメディアで展開され、「東リベ」というコンテンツ自体が一躍注目の的に。主人公・花垣武道が所属する暴走族チーム「東京卍會」の総長・佐野万次郎が仲間を鼓舞した「日和ってる奴いる? いねえよなぁ!!?」のセリフもSNS上でたびたび繰り返された。漫画の累計発行部数も、21年9月の24巻発売時には4000万部を突破。多メディア展開前と比べて約4.4倍の伸びを見せた。

■原作漫画の累計発行部数が急伸
注)講談社提供データより編集部で作成
注)講談社提供データより編集部で作成

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