2021年ヒット商品ベスト30 第4回

2021年11月4日発売の「日経トレンディ2021年12月号」では、日経クロストレンドと11月3日に発表した「2021年ヒット商品ベスト30」を特集。3位に『シン・エヴァンゲリオン劇場版』が選ばれた。新劇場版4部作のフィナーレを飾る作品は、公開から127日間で興行収入100億円を突破し、観客動員は655万人という快挙を達成。公開終了後もエヴァ旋風は止まらず、日本のアニメ史に残る作品となった。

※日経トレンディ2021年12月号の記事を再構成

3位に『シン・エヴァンゲリオン劇場版』が選ばれた
3位に『シン・エヴァンゲリオン劇場版』が選ばれた

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【3位】シン・エヴァンゲリオン劇場版

 「さようなら全てのエヴァンゲリオン」――。このセリフが多くの人の記憶に刻まれたことは間違いない。新劇場版エヴァンゲリオン4部作がついにフィナーレを迎えた。

 2021年3月8日に公開された映画『シン・エヴァンゲリオン劇場版』(以下、シン・エヴァ)は、7月12日までの127日間累計で興行収入100億1582万円、観客動員は655万人という快挙を達成。相次いで緊急事態宣言が発令されるなど、映画館を開けられないことが多かった時期にもかかわらず、16年公開の『シン・ゴジラ』(興行収入82億5000万円)を超え、庵野秀明監督作品としても最高記録を更新した。

 決して順風満帆な船出ではなく、公開は2度も延期に。しかし、その間大量に予定されていた企業コラボが、結果的には分散し、21年は市場にエヴァコンテンツがあふれ続けることとなった。公式アプリ「EVA-EXTRA」上での情報発信に加え、20年12月18日には、Amazonプライム・ビデオで過去3作品の見放題独占配信がスタートし、公開までファンの熱を保ち続けた。

■21年の興行収入ランキングトップ
注)21年10月18日時点(推計概算)。興行通信社調べ。2~4位は上映中
注)21年10月18日時点(推計概算)。興行通信社調べ。2~4位は上映中
21年3月28日に東京・新宿バルト9でキャスト陣14人が舞台挨拶を行った。4月11日には同場所にて庵野総監督含めた監督陣と碇シンジ役を務めた緒方恵美が登壇。(c)カラー
21年3月28日に東京・新宿バルト9でキャスト陣14人が舞台挨拶を行った。4月11日には同場所にて庵野総監督含めた監督陣と碇シンジ役を務めた緒方恵美が登壇。(c)カラー

 さらに、公開後にも山をつくる大型の「後パブ」(事後広報)施策が次々と仕掛けられたことも、本作の興行成績を大きく押し上げた。21年6月12日からは入場者特典の小冊子「EVA-EXTRA-EXTRA」を配布したり、一部カットを差し替え映像調整を行った「EVANGELION:3.0+1.01」の上映や、ドルビーシネマ上映を開始することで、リピーターを劇場に呼び寄せた。6月12日(土)、13日(日)は、前週比で9倍以上の観客動員数と興行収入を記録。なんと、9週ぶりに土日動員ランキング首位を奪還したのだ(興行通信社調べ)。映画ライターの杉本穂高氏は本作について、「従来の映画興行とは一線を画す数字の積み上げ方だった」と語る。

 公開終了後もエヴァ旋風は止まらない。21年8月13日からは、Amazonプライム・ビデオで日本を含む240以上の国でシン・エヴァを独占配信。配信初日の視聴数が、15年に同サービスが日本国内サービスを開始して以来の歴代最高記録を塗り替えた。10月から国立新美術館で開催されている「庵野秀明展」は9日間で1万5000人を集めるなどこちらも好調。21年は、日本のアニメ史に残る年として語られるだろう。

■外食とのコラボ連発
21年3月に行った、すき家、なか卯などが独自のエヴァ限定コラボメニューを展開する「ゼンショー×EVANGELION 外食5チェーン共同作戦」も好評。(c)カラー
21年3月に行った、すき家、なか卯などが独自のエヴァ限定コラボメニューを展開する「ゼンショー×EVANGELION 外食5チェーン共同作戦」も好評。(c)カラー
■“薄い本”効果で6月に客足再燃
21年6月12日からは、36ページに及ぶ小冊子「EVA-EXTRA-EXTRA」を入場者プレゼントとして配布。(c)カラー
21年6月12日からは、36ページに及ぶ小冊子「EVA-EXTRA-EXTRA」を入場者プレゼントとして配布。(c)カラー
■Amazonプライムで史上No.1発進
日本以外の国ではAmazonから同作が“初上映”される形になった。(c)カラー
日本以外の国ではAmazonから同作が“初上映”される形になった。(c)カラー
■庵野秀明展は9日で1.5万人を集めた
国立新美術館にて「庵野秀明展」(21年10月1日~12月19日)を開催。様々な作品の脚本や絵コンテ、原画などの制作資料を展示する。写真提供/庵野秀明展実行委員会
国立新美術館にて「庵野秀明展」(21年10月1日~12月19日)を開催。様々な作品の脚本や絵コンテ、原画などの制作資料を展示する。写真提供/庵野秀明展実行委員会
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