
2021年11月4日発売の「日経トレンディ2021年12月号」では、日経クロストレンドと11月3日に発表した「2021年ヒット商品ベスト30」を特集。1位に「TikTok売れ」が選ばれた。TikTokは動画で消費を動かす最強のプラットフォームへと進化を遂げ、地球を模した「プラネットグミ」(地球グミ)からBMWまであらゆる消費の起点になっている。企業はマーケティングツールとしても活用し、「インスタ映え」を超えるムーブメントになった。
※日経トレンディ2021年12月号の記事を再構成
1位「TikTok売れ」
若者が歌ったり、踊ったりする短尺動画を投稿するアプリ─―。もし「TikTok」に抱いている印象がそうだとすれば、もはや時代遅れだ。2021年にTikTokは、動画で消費を動かす最強のプラットフォームへと進化を遂げた。菓子や飲料など低単価の商品から、高級車や高級旅館まで、ありとあらゆる消費の起点になっている。
【第2回】21年ヒット商品1位は「TikTok売れ」 動画で消費を動かす←今回はココ
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その兆候は音楽分野から現れた。過去にはYOASOBIや瑛人などもTikTokから人気は始まった。そして21年を象徴するTikTok発ヒットが、シンガー・ソングライターの優里の「ドライフラワー」だ。20年10月25日に公開後、TikTokで人気を集め約1年でストリーミングサービスでの累計再生数が4億回を突破。男性ソロアーティストでは最速だ。
人気曲の「歌ってみた」動画は動画サイトの定番だが、TikTokは動画投稿時に好きな楽曲を選んで、動画を盛り上げるためのバックミュージックに使用できる。これにより、バリエーション豊かな動画とともに楽曲が広がっていくのが他の動画サイトにはない特徴だ。令和のヒットチャートにはTikTokの流行が色濃く反映されている。
短尺動画が中心、かつグローバルサービスゆえ、言語に縛られにくいのも特徴。国内フォロワー最多のじゅんやは、言葉を必要としない一発芸的な内容が外国人にも受けている。TikTokの投稿動画を編集してまとめた動画を掲載する同氏のYouTubeチャンネルは、20年9月の開設から僅か1年程度で登録者数が1000万人を超えた。TikTokでグローバルで人気を獲得したことで、著名YouTuberのHIKAKINが10年かけて成し遂げた偉業を、僅か10分の1の年月で達成した。
■フォロワー1000万人クラスのスターが続々
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