連載第1回第2回第3回では、「消費者の心を捉え、デジタル上で存在感を示すこと=デジタルプレゼンス」という考えの下、それを向上させるための施策、事例について解説してきた。最終回となる今回は、より具体的にその施策を実現するデジタルプラットフォームに求められる要件、選び方について述べていく。

企業にとってデジタルプレゼンスの向上が死活問題になる時代が到来しつつある(写真/Shutterstock)
企業にとってデジタルプレゼンスの向上が死活問題になる時代が到来しつつある(写真/Shutterstock)
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あなたの会社のWebサイトが改善できない理由

 連載第3回では、Webサイトを改善することで消費者のデジタル体験を向上させ、デジタルホスピタリティーを実現した事例を3つ紹介した。どの事例も、成功ポイントとなったのは、企業・組織が消費者の「知りたい」「こんなことをやりたい」というニーズに迅速に対応し、一人ひとりに合った対応をデジタル上で迅速に提供したことにある。しかも、ファミレス&日用品小売りチェーンの米Cracker Barrel Old Country Store(クラッカー・バレル・オールド・カントリー・ストア、以下クラッカーバレル)では、Webサイトだけでなく、モバイルアプリまで含めて一貫した顧客対応向上を可能にしていた。

 「なぜわが社のWebサイトは訪問者に合わせた情報提供ができないのか?」「なぜ事例に出てくる会社は迅速にデジタルタッチポイントを改善できたのか?」と疑問を持つ方もいるだろう。大切なのは、デジタルタッチポイントを構築するプラットフォームの選び方だ。

 Webサイト1つ取っても、実際にサイトを開発するプラットフォームには、さまざまなものがある。例えば、「WordPress」や「Movable Type」のようなブログツール、Webサーバーを契約してドメインを取得し、ゼロからHTMLで手作りしているWebサイト、汎用のデザインテンプレートサービスなどだ。デジタルプレゼンスを高め、顧客から選ばれる企業を目指すのであれば、その目的に合ったプラットフォームを選ぶ必要がある。

 そうしたデジタルプレゼンス向上に特化し、変革を促すプラットフォームの1つが、サイトコアが提供するデジタル体験向上のためのプラットフォーム(DXP、デジタル・エクスペリエンス・プラットフォーム)だ。ジョンズ・ホプキンス・メディスンやアストンマーティンは、訪問者のWebサイト体験向上に向けて「Sitecore Experience Platform」を、クラッカーバレルはEC機能の充実も視野に「Sitecore Experience Commerce」を採用した。

 これらのサイトコアが提供するプラットフォームは、必要な機能がオールインワンで搭載され、クラウドで提供される。そのため高いスケーラビリティー(拡張性)を備えており、訪問者に常に快適なWeb体験を提供できる。もし自社のWebサイトやECサイトを進化させたいのであれば、その目的に合ったスケーラブルなプラットフォームを選ぶことが必要だ。

必要な部分からすぐに施策を始められるコンポーザブルDXP

 プラットフォームに求められる要件の中で近年注目されているキーワードの1つが、「コンポーザブル(composable)」という概念だ。コンポーザブルは、「複数の部品を組み立てて構成できる」という意味で、機能を部品のように追加・拡張してシステムを組み立てていくイメージを持てばよい。これを支えているのがクラウド技術であり、SaaS(ソフトウエア・アズ・ア・サービス)やPaaS(プラットフォーム・アズ・ア・サービス)といったサービスになる。

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