
リノベーションした中古マンションなど不動産物件の販売サイト「FLIE(フリエ)」を運営するFLIE(東京・渋谷)は、ユカイ工学(東京・新宿)が開発したコミュニケーションロボット「BOCCO emo(ボッコ エモ)」を活用した新しいサービスの実証実験を、2021年12月中にも共同で開始する。部屋探しが様変わりしそうだ。
サイトに掲載する一部の物件の室内にBOCCO emoを設置して、内蔵したセンサーによって部屋の明るさ(日当たり)や騒音の状況を常に計測してサイトに表示できるようにしていく。毎日のように変化している明るさや騒音を公開し、日常の「住み心地」を見える化することで、新しい内見スタイルの実現につなげる。
BOCCO emoは2015年に誕生した「BOCCO」の次世代モデル。かわいらしい外観だがコミュニケーションロボットとして、音声メッセージの送受信やセンサー連携、天気情報の配信やリマインド機能、IoT機器との連動などの機能を備える。さらに音声認識やハンズフリー対話の機能もあるという。
「サイトで日当たりや騒音の状況が分かれば、お客さまの購入を後押しできるだろう。情報の透明性の一環として今回のサービスを考えた」(FLIE社長の榎本亮太氏)
明るさや騒音を24時間5段階で表示
物件を探しているユーザーの悩みとして、内見した時間帯によって部屋の明るさや騒音が異なるため購入すべきかどうかを判断しにくい、といった声が数多くあった。FLIEが実施したインターネット調査(21年9月28日~10月5日に346人に質問)によると、住宅を購入した経験のあるユーザーで明るさや騒音について後悔していると答えた割合は「日当たり・照度」が15.6%で、「近隣の騒音」が13.5%といずれも不満があった。
そうした悩みを解決する1つの手段としてロボットを設置。短い内見時間だけでは判断ができない部屋の明るさと騒音を24時間計測し、サイトに掲示する新しい機能を導入した。
このコンテンツ・機能は有料会員限定です。
- ①2000以上の先進事例を探せるデータベース
- ②未来の出来事を把握し消費を予測「未来消費カレンダー」
- ③日経トレンディ、日経デザイン最新号もデジタルで読める
- ④スキルアップに役立つ最新動画セミナー