
同じロボットでも色を変えるだけで印象が大きく変わる。最近はコミュニケーションロボットに、自分で作ったさまざまな衣装を着せて楽しむユーザーも多いという。着せ替え人形のような感覚かもしれない。ロボット専用に独自アパレルブランド「ROBO-UNI」を立ち上げたデザイン会社がRocket Road(福岡市)だ。
ROBO-UNIのブランドミッションは「『人の豊かさをロボットと共に』を実現するため、今ここにない『あたりまえ』を生みだしていきます」にあるという。20社以上のロボットメーカー公式のウエアをデザインし、企画・開発から製造まで手がける。センサーなどを盛り込んだロボット用のアパレルは、可動部分の制約もあるため素材や縫製が着せ替え人形とは大きく異なる。開発に当たっては、光を透過したりメカ部分がスムーズに動くようにしたりする先端素材や高度な縫製技術のほか、ロボットメーカーの実験データなどが不可欠。独自の設計、仕様で商品を生み出している。
「日本の高い縫製技術を次世代につなげるための新規事業を探して米シリコンバレーに行った。そこで意見交換しているうちに、ロボットに“専用の洋服を開発する”というアイデアが生まれた」(Rocket Roadの泉幸典社長)
2021年9月からは髙島屋の新宿店や名古屋店、大阪店にある「ロボティクススタジオ」で、シャープが販売するコミュニケーションロボット「RoBoHoN(ロボホン)」の公式ライセンス衣装やポーチなど16種類の商品を販売している。これまでのROBO-UNI商品はRocket Roadのサイトで販売していたが、店舗で現物に触れることで、サイズ感や質感を直接確認できるようになる。購入した商品を、その場で自分のロボホンに着せることもできる。
ロボティクススタジオには撮影スポットも用意してあり、自分好みの楽しいロボホンの写真をSNSなどで公開できそう。今後、ROBO-UNIブランドで発売される商品についても随時、同店で販売していく予定。売り上げは公開しないが、好調のようだ。
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