
2021年10月4日発売の「日経トレンディ 2021年11月号」では、「スタートアップ大賞2021」を特集。ペット関連市場で急成長を遂げているペトコト(東京・品川)が優秀賞に選ばれた。高級ドッグフードを冷凍パックし、定期的に宅配する新サービス「ペトコトフーズ」が売り上げをけん引。デジタル技術を駆使し、愛犬の診断機能やSNSを活用した獣医師への相談サービスなどが飼い主の心をつかんでいる。
※日経トレンディ2021年11月号の記事を再構成
好調のペット関連市場の中で、急成長を遂げているのが、2020年2月にスタートした「ペトコトフーズ」だ。新鮮な肉や魚、野菜などの国産食材を使って調理した高級ドッグフードを冷凍パックし、定期的に宅配する新サービス。メニューは牛、豚、鶏、魚の4種類で、愛犬の好みで選べる。
【第2回】音声通話アプリの「パラレル」が大賞 Z世代の“たまり場”つくる
【第3回】生活習慣を改善する“第3の治療法” 治療用アプリCureAppが普及
【第4回】植物性食品のジャンクフード!? 「2foods」が全国に広まる勝算
【第5回】高級ドッグフードの「ペトコト」が急成長 デジタル技術で健康管理←今回はココ
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仕掛けたのはペットライフ全般のサービスを手掛けるペトコト(東京・品川)。代表の大久保泰介氏が、ペット業界にある課題を解決することを目指して起業し、「自分の愛犬にも食べさせたいと思えるドッグフードをつくりたい」という思いでフード事業にも乗り出した。コロナ禍で犬の飼育数が増加する中、犬にも健康的な食事を望む飼い主に受け、売り上げは21年2月に前年同月比10倍と急伸した。
ユニークなのは、デジタル技術を駆使したサービスだ。例えば、愛犬の体重や性格などの情報を入力すると、1日に必要なカロリー数や餌の量を提示する診断機能を提供。愛犬の健康管理の悩みはLINEや定期的に行うインスタライブで、獣医師に相談できる。
16年に開始し、月間来訪者が100万人にも上る飼い主向けのメディア「PETOKOTO」も強力な武器だ。同じく16年からは保護犬・保護猫の団体と飼い主のマッチングサービス「OMUSUBI」も運営。累計1000匹の譲渡に成功し、インスタグラムのフォロワーは4万人以上いる。「飼い主向けメディアとコミュニティーがある状態でペットフード市場に参入したため、愛犬家の声を直接集めてニーズを捉えることができた。コミュニティーを通じて購入してくれる循環も生まれている」(大久保氏)
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