2021年10月2日に開催された「パズドラチャンピオンズカップ TOKYO GAME SHOW 2021 ONLINE」。賞金総額500万円と「パズドラ」日本一の栄誉を賭けたトーナメント形式の大会は、予選から優勝候補が消えていく大波乱の展開に。頂点に立ったのは、新進気鋭の若手プロプレーヤーだった。
『パズドラ』日本一を決める「パズドラチャンピオンズカップ TOKYO GAME SHOW 2021 ONLINE」は、2021年9月26日に予選大会を実施。勝ち残った8名の選手たちが、「東京ゲームショウ2021 オンライン」3日目に当たる10月2日の決勝大会に出場した。
大会はすべて1対1のトーナメント形式。相手プレーヤーのHPゲージをすべて削った方の勝利となる。試合では、事前に設定しておいた4チームを使用して戦うため、どんなチームを組んでおくかの編成力が問われる大会だ。どのスキルを、どのタイミングで選択するかの駆け引きも勝負のカギとなる。
既定のターン数で決着がつかない場合は、終了時に残っているHPゲージが多い方の勝利。両者相打ちの場合は平均コンボ数、各属性のダメージポイントで勝敗を決する。
なお、今大会では、新しい試みとして選手がスマートウオッチを装着。選手の心拍数をリアルタイムで表示する。指先だけを消しく動かしているだけに見えるeスポーツだが、場面に応じて選手の心拍数が上下し、緊張状態になることを可視化した。観戦者にとっては、熱い戦いを多角的に堪能できるようになった。
若手とべテランが準決勝で激突
16時から配信された公式番組は、ゆーふぉ選手、海斗☆選手、リフレッシュ選手、LUKA選手の4人がベスト4に残ったところからスタート。そこから激しい準決勝、そして決勝の戦いが配信された。
準決勝の第1試合はゆーふぉ選手、海斗☆選手という若手激突のカードに。ゆーふぉ選手は「パズドラチャンピオンズカップ TOKYO GAME SHOW 2019」で4位、海斗☆選手は「同2020」大会で準優勝しており、ともに実力者だ。
試合は海斗☆選手が一気に2連勝を果たして決勝に進出。海斗☆選手は、試合中に心拍数が150を超える緊張感の中、そのパズル力を発揮して決勝へと歩を進めた。
準決勝の第2試合はリフレッシュ選手対LUKA選手。こちらは比較的年齢の高いベテラン同士の戦いとなった。「同2018」大会で優勝した経験のあるリフレッシュ選手が久々に優勝するのか、それともTGS大会では実績のないLUKA選手が下剋上を起こすのかに注目が集まったが、リフレッシュ選手が2連勝でLUKA選手を退け、決勝に駒を進めた。
決勝は若きプロ対ベテランの激突
こうして決勝は、パズル力に定評のある海斗☆選手と、チーム編成力を最大の武器とするリフレッシュ選手というカードに決まった。ともに持ち味を出し合い、1本目は海斗☆選手、2本目はリフレッシュ選手が勝利し、勝負は3本目に持ち越された。
ここで両者はいずれも大会予選から一度も使ったことのないチーム(つまりどんな編成になっているか相手にバレていないチーム)を選択。ともに相手の意表を突こうという策を取ったが、結果、ギリギリで海斗☆選手が勝利。16歳の高校生が、念願の初優勝を遂げた。
『パズドラ』の大会が開始されるようになって数年がたち、プロ選手の立場も確立された。今回は若手も力を付けてきたことを示した形だ。「パズドラチャンピオンズカップ TOKYO GAME SHOW 2021 ONLINE」は、プロ選手たちの勢力図が変わりつつあることを暗示する意味でも意義ある大会となった。
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