eスポーツ関連事業を手がけるNTTe-Sports(東京・新宿)が、社会人向けのeスポーツリーグ「B2eLEAGUE」(B2eリーグ)を設立する。社会人であれば誰でも参加でき、会社名を名乗る必要もない。2021年10月1日に「東京ゲームショウ2021 オンライン」の公式番組で設立目的などを発表した。
eスポーツ関連事業を手がけるNTTe-Sports(東京・新宿)が、社会人向けのeスポーツリーグ「B2eLEAGUE」(B2eリーグ)を設立する。2021年10月1日に「東京ゲームショウ2021 オンライン」(TGS2021 ONLINE)の公式番組で設立目的などを発表した。
B2eリーグは社会人であれば誰でも参加できるもので、初心者から上級者まで競技を通じてつながりをつくり、社会人eスポーツ競技者のコミュニティーを形成することを目的としている。仕事、プライベート、競技参加のバランスを考慮して競技者ファーストの環境を目指すとしており、所属企業を明らかにしなくてもよい。
「ゲームが世界一だと言われていた日本が、eスポーツ後進国であるかのように言われているのは我慢ならない。社会人が主軸になって、そこを支えていけるのではないか」と語るのは、NTTe-Sportsの影澤潤一副社長。「社会人eスポーツ文化の醸成を目指したい。ゲームといかに共生するか。漫画やアニメと同じように、ゲームが当たり前にあるような社会をつくっていきたい」と意気込みを語る。
競技に使用するゲームタイトルは明らかになっていないが、日本のeスポーツ産業振興を見据えて、国内メーカーのものを中心にする。まず21年度内開催を目標としており、クローズドな大会ではなく、オンラインを中心にオープンな大会を何回も開催して、広く全国規模でコミュニティーをつくっていくイメージだという。
これまでも社会人eスポーツを推進
NTTe-Sportsは、eスポーツを産業や観光、コミュニティーなどの社会課題解決に活用したいという自治体の相談が増えてきたことや、NTTグループの高速通信技術などをがeスポーツに活用できることなどを受けて、20年に設立されたNTT東日本の子会社。ICTとeスポーツで地域活性化を目指すとしており、eスポーツ施設の構築やイベントのコンサルティングなどを行っている。
これまでから、企業向けのeスポーツ事業にも取り組んできた。大日本印刷などと共同で企業対抗戦を開催するなど企業間交流にeスポーツ活用を提案してきたほか、21年9月には社内交流のためのeスポーツイベント開催を支援するサービス「eスポーツ×社内レクパッケージ」も提供を開始した。社会人向けeスポーツイベント「eXeCUP」も開催しており、番組ではこれまでのeXeCUP優勝者同士による『ぷよぷよeスポーツ』を使ったエキシビションマッチも行われた。
B2eリーグもこうした社会人向けの取り組みの1つで、eスポーツ大会に参加するまでのハードルを下げて、ゲームも仕事も頑張る社会人として活躍できる場を増やしていくのが狙いだ。
「eスポーツによる企業対抗戦や企業交流戦は増えてきたが、会社の名前を背負って大会に出るのはまだハードルが高い。会社名を名乗れるかどうかという問題もあるし、一緒に大会へ参加する人を見つけるのも難しいことがある。そこで、会社名を名乗るかどうかは自由で、社会人であれば誰でも出られる大会をつくっていきたいと考えた」と影澤氏は語る。
B2eリーグの目標は、高校野球における甲子園やサッカーにおける天皇杯のような、社会人がeスポーツで目指すことが当たり前と思える大会にしていくこと。盛り上がりを見せれば、eスポーツの裾野を広げ、社会に定着させていくことつながりそうだ。
(写真提供/NTTe-Sports)
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