東京ゲームショウ2021(TGS2021)会場のセガ・アトラスブースでは、単に試遊できるだけでなく、より楽しむための「仕掛け」を多数用意していた。例えば、格闘ゲームが得意な芸人が対戦の実況中継をしてくれるといった演出で、YouTuberなどインフルエンサーが配信しやすくする工夫が見て取れた。
セガ・アトラスブースでは、格闘ゲームの『Virtua Fighter esports(バーチャファイターeスポーツ)』、横浜を舞台に主演・木村拓哉の3Dキャラが暴れまくるゲーム『LOST JUDGMENT 裁かれざる記憶』などを紹介していた。いずれも、既に発売しているタイトルだが、よりタイトルの魅力が発信できるような趣向を凝らした体験コーナーとなっている。
ここでは『バーチャファイターeスポーツ』を体験した様子を紹介しよう。従来版の『バーチャファイター5 ファイナルショウダウン』をベースに、eスポーツやオンライン対戦に特化したリメイク作品だ。1対1で対戦する格闘ゲームで、前後、上下に加え、手前奥の奥行きの概念がある3Dタイプだ。必殺技や気弾のような飛び道具はなく、リアルの格闘技に近い技のみで戦う。
動画レポ:お笑い芸人「NOモーション。」とバーチャファイターでガチ対決【TGS2021】
セガは設立60周年記念タイトルとして、前年の東京ゲームショウ2020で同タイトルを発表。2021年6月からダウンロード専用で発売している。ゲームのサブスクサービス「PlayStation Plus」の加入者は21年8月2日まで無料でダウンロードできたので、国内はもちろん、海外でも多くのプレーヤーがダウンロードしている。
現在はPS PLUSでの無料ダウンロード期間は終了しているが、そのまま追加料金なしで無料でプレーが可能だ。これから始めたい人は、PlayStation Nowでダウンロードできる。PlayStation Nowに未加入の場合は、ダウンロードコンテンツが付属した『バーチャファイターeスポーツ ゲーム本編&DLCパック』を3300円という手ごろな価格で購入可能だ。
リアル会場の良さを再発見
さて、TGS2021での体験会では、ゲーム内のキャラクターで中国拳法の八極拳をベースとした技で戦う「結城 晶(アキラ)」と相撲取りの「鷹嵐」にふんしたお笑いコンビ「NOモーション。」の2人が待っていた。さまざまな対戦格闘ゲームのキャラクターモノマネで、今や格闘ゲームイベントに欠かせない存在となっている。
NOモーション。が実況中継をしてくれるという趣向なのだが、試遊時に対戦相手がいない場合は、2人のうちどちらかが相手をしてくれる。筆者は鷹嵐をプレーキャラとして使用しているので、同キャラ対決を避けるため、アキラを使う「矢野 ともゆき。」さんを指名。「星ノ こてつ。」さんに実況をしてもらった。
3ゲーム先取マッチの1本勝負で勝敗を決する。勝者には豪華プレゼントが贈呈されるというから気合が入る。2ゲーム連取したものの、やはりゲーム界でも名をとどろかせている芸人さんとあって、簡単には勝たせてくれない。2ゲーム取り返されるという手に汗を握る展開だったが、最終戦でなんとか勝利。無事、景品のTシャツを獲得できた。ちなみに対戦の様子は動画レポになっているので、そちらもぜひご覧いただきたい。
・動画レポ:お笑い芸人「NOモーション。」とバーチャファイターでガチ対決【TGS2021】
リリースされて4か月もたつゲームなので、体験会としては新鮮味がないのでは……という懸念もあったが、やはりリアルの場で、目の前のNOモーション。と対戦できたという経験は何ものにも代えがたい。オフライン開催の魅力を、再確認させられた。
『バーチャファイターeスポーツ』はその名の通り、eスポーツ展開を目指したタイトルだ。21年10月10日には、セガ公式eスポーツ大会「VIRTUA FIGHTER esports CHALLENGE CUP SEASON_0」が開催される。今後の大会の盛り上がり次第では、かつて会場の横浜ジョイポリスにバーチャの鉄人たちが集い、多くのファンが熱狂した全国大会のようなムーブメントが起きる可能性も十分にあるだろう。
(写真/志田 彩香、酒井 康治)
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