「東京ゲームショウ2021 オンライン」が2021年9月30日に開幕した。会期は10月3日までの4日間。20年に続きコロナ禍での開催となった今回は、公式番組を中心としたオンライン会場をメインとしながら、メディア、インフルエンサー限定のリアル展示会場も幕張メッセに設けた。リアル会場からの番組配信やお笑い芸人によるオンラインツアー、報道などを通じた各社の試遊や展示に関する情報発信も行う。ウィズコロナ時代を見据えたオンライン、オフライン併用の実施となった。
東京ゲームショウ2021 オンライン(以下、TGS2021 ONLINE)の出展企業・団体数は国内160社、海外191社の計351社(20年は424社)。出展タイトル・製品・サービス数は2223となった。
一般視聴者向けのメインは公式番組の配信を中心としたオンライン。タイミングを合わせ、各社が独自に関連番組も配信する。これは前年と同様だ。
加えて今年は、VR空間に様々なコンテンツを展示する「TOKYO GAME SHOW VR」や、エイチ・アイ・エスのオンラインツアー用プラットフォームを利用し、お笑い芸人をガイドに起用したリアル会場オンラインツアー、ゲーム音楽のオーケストラコンサート「TOKYO GAME MUSIC FES」といった新企画が追加された。
また、Amazon内に設けられたAmazon特設会場では、2年ぶりに公式グッズを販売。Microsoft Store、ニンテンドーeショップ/My Nintendo Store、PlayStation Store、Steam、Google Playといった各種ゲームプラットフォームのオンラインストアでは、未発表・未発売タイトルを含む232本のゲームの体験版を無料で楽しめる「体験版無料トライアル」も実施している。従来のTGSであれば試遊や物販に待機列ができるのが当たり前だったが、今年は自宅にいながら手軽に楽しめる。
さらに、入場は報道関係者、インフルエンサー限定ながら、リアル展示会場も復活した。幕張メッセの8ホールに出展・協賛企業34社がブースを構え、新作ゲームタイトルの試遊台や製品、サービスの展示を行っている。
これらの取り組みは、初のオンライン開催となった20年の「東京ゲームショウ2020 ONLINE」で欠けていた、試遊や体験の要素を補う要素だ。コロナ前のTGSが1~11まで全ホールを使用し、一般来場者も迎えて展示を行っていたのと比べるとかなり小規模だが、ウィズコロナ時代のTGSへの模索と言っていい。
一部番組は会場からライブ配信
リアル会場の一角には、配信用のスタジオも3つ設置。一部の公式番組は、このスタジオからライブ配信する。
その1本目となったのが、TGS2021 ONLINE開幕と同時に配信された公式オープニング番組だ。お笑い芸人で、東京ゲームショウ2021オフィシャルサポーターを務めるマヂカルラブリーをゲストに迎え、総合MCの渡辺浩弐氏、平岩康佑アナウンサー、田口尚平アナウンサーが登場。公式番組の見どころを紹介した。
自作ゲームを作るなど、ゲーム好きとしても知られる野田クリスタルは、最近は忙しすぎて据え置きゲーム機でのゲームをプレーできていないと告白。「これでキングオブコント(キングオブコント2021、決勝は21年10月2日)も優勝するじゃないですか。そうしたらますますやれなくなる」と嘆いて共演者を笑わせた。
その後のTGS2021 ONLINEの会場では、野田が試遊台で熱心にゲームをプレーする姿も。村上もコンパニオンと共に『パワプロクンポケットR』などのゲームを楽しんでいた。
そのほか、会場にはゲーム好きで知られるゴールデンボンバーの歌広場淳や俳優の本郷奏多なども来場。
今年のTGSは、公式番組や各社の独自番組といったオンラインコンテンツ、ゲーム好きのインフルエンサーやメディアによるリアル会場リポート、自宅にいながら“試遊”ができる体験版無料トライアルなどを組み合わせてトータルに楽しむイベントとなりそうだ。
(写真/志田彩香)
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