LINEで自動運転バスが呼べる街 持続可能な“境町モデル”とは?(画像)

「自動運転サービスの実現は、遠い未来の話」。そう考えているのなら、今すぐに認識を改めたほうがいい。国内でも、すでに約1年にわたって自動運転バスが定期運行され、住民の“足代わり”となっている町がある。自動運転バスによる外出促進効果が地域経済を潤す。そこで見えてきた、持続可能な自動運転ビジネスとは?

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茨城県境町を走る自動運転バス(写真提供/BOLDLY)

 さまざまな商店が軒を連ね、道幅が狭い片道1車線の旧道を、スルスルと危なげなく走り抜ける1台の小型バス。その車両には運転席がなく、車体デザインも少々奇抜だ。しかし、対向車のドライバーも街を歩く住民も、誰も驚いている様子はない。そう、この町にとって自動運転バスが走る光景は、至って自然な「日常」なのだ。

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 茨城県の南西部、利根川沿いに位置する境町。実は、2020年11月から国内の自治体として初めて自動運転バスの定期運行を始めた“先進都市”だ。現状はドライバー1人が乗車し、状況に応じて手動運転に切り替える「レベル2」の扱いだが、技術的には特定条件下でシステムが完全自動運転をする「レベル4」に達している。そんな自動運転バスが、約1年も他の自動車が行き交う普通の街中を安全運行し続けているのは、国内で例がない。

自動運転の実装で路上駐車がなくなった?

 境町は20年からの5年間で5億2000万円という予算を組み、仏Navya製の自動運転バス「NAVYA ARMA(ナビヤ アルマ)」(定員11人)を3台リースで購入した。タッグを組むのは、ソフトバンク子会社のBOLDLY(ボードリー、東京・千代田)など。BOLDLYが提供する自動運転車両運行プラットフォーム「Dispatcher(ディスパッチャー)」は、20年に国内で行われた自動運転の実証実験35件のうち約5割で採用されるなど、業界のトップランナーといっていい存在だ。

「Dispatcher(ディスパッチャー)」の管理画面。自動運転バスの車内状況や、バッテリーの残量、走行履歴などが把握できる
「Dispatcher(ディスパッチャー)」の管理画面。自動運転バスの車内状況や、バッテリーの残量、走行履歴などが把握できる

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