
特集第4回は、米国で進む先進MaaS(モビリティ・アズ・ア・サービス)の取り組みにフォーカスする。あえて駐車場をなくし、「マイカーゼロ」を志向する新たな都市開発、大規模なMaaSアプリの導入など、米国ではコロナ禍からの経済回復の柱として移動の在り方の見直しが進む。計量計画研究所理事でモビリティデザイナーの牧村和彦氏がリポートする。
2022年、米アリゾナ州フェニックスで、駐車場がない代わりにMaaS(モビリティ・アズ・ア・サービス)を付帯した新規都市開発エリアがオープンする。全米で恐らく初の試みとなる、“マイカーゼロ都市”の出現だ。
舞台となるのは、フェニックス郊外のクルドサックテンペ(敷地面積は17エーカー、東京ドーム17個分)。米クルドサック社が約190億円の事業費をかけ、賃貸住宅やスーパー、カフェ、コワーキングスペースなどを備え、ライトレールに直結した複合都市を開発している。エリア全体では、761戸の住居供給を予定。22年夏から順次入居が始まり、最初の入居者は260戸、すでに33件の賃貸契約が締結されているという。
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