色や明るさを段階的に変化させる「グラデーション」は、文字を装飾したり、図解で変化を示したりするのに便利(図1)。ただし、使いどころによっては文章が読みづらくなるので注意しよう。例えばコラムなど、まとまった文章の背景色は単色がよい。色の多用もなるべく控えよう。過剰な表現になったり、かえってチープな印象になったりする危険がある。グラデーションは、ワンポイント的に利用するのがお勧めだ。

※書籍『伝わるWord資料作成術』を再構成

 ワードのグラデーションは、分岐点の数、色、位置によって決まる仕組みになっている(図2)。設定するときは、まずベースの色を選び、続いてグラデーションのスタイル(種類と方向)を指定する(図3)。その後、作業ウインドウを開いて分岐点の色などを指定する(図4、図5)。このように、メニューから選んだ既成スタイルを、細かく調整していくのがポイントだ。分岐点の数も自由に増減できる(図6)。

 文字にグラデーションをかける場合は、色が映えるように線の太いフォントを選ぼう(図7)。なお、複数の文字を選択して操作すると、1文字ずつではなく文字列全体を対象にグラデーションが設定される。

 グラデーション機能を使わず、色の違いで変化を表現することもできる(図8)。この例では、カラーパレットの基本色と濃淡のバリエーションを利用して、矢印の濃さを段階的に変えてみた。全体を見るとグラデーション効果になっているのがわかる。

多色使いでも上品でカラフルな表現に

 分岐点の色や間隔を工夫することで、グラデーションはさまざまに変化する。例えば、隣り合う分岐点を白にすると、その間には色が付かない。これを利用すると、対象の一部分だけにグラデーションをかけられる(図9)。この例では、文字の下半分だけにグラデーションをかけ、文字列を7色でほんのりと染めた。

 このようなグラデーションも、既成スタイルを利用すると手際良く設定できる。この例ではまず、文字列全体を赤色にして既成スタイルの「下方向」を設定し、作業ウインドウで2つの分岐点を白に変更(図10)。続いて、1文字ずつ選択して分岐点の赤色を別の色を変更する(図11)。文字ごとに方向を変えても面白い(図12)。

文字や図形にグラデーションをかける
文字や図形にグラデーションをかける
図1 グラデーションは装飾のほか、変化を視覚的に表現するのにも便利だ。ワードでは、文字や図形にグラデーションをかけることができ、色や方向なども自由に決められる
色の変化は分岐点で表現する
色の変化は分岐点で表現する
図2 グラデーションのスタイルはメニューから選び、詳細を「図形の書式設定」作業ウインドウで指定する。色の変化は「分岐点」の数、色、位置によって決まる。また、グラデーションの種類や方向も変更できる
グラデーションを設定する
グラデーションを設定する
図3 設定対象(ここでは図形の左右矢印)を選択する(1)。「図形の書式」タブにある「図形の塗りつぶし」メニューを開き、ベースの色(ここでは青)を選択(2)〜(4)。続けて「グラデーション」サブメニューからグラデーションのスタイル(ここでは「淡色のバリエーション」の「右方向」)を選択する(5)(6)。これで種類が「線形」、方向が「右方向」のグラデーションが設定される。スタイルを細かく設定する場合は、「グラデーション」サブメニューから「その他のグラデーション」を選び(7)、「図形の書式設定」作業ウインドウを開く
図4 「図形の書式設定」作業ウインドウの「塗りつぶし」グループが表示され、現在のグラデーションの色や位置などが表示される(1)(2)
図4 「図形の書式設定」作業ウインドウの「塗りつぶし」グループが表示され、現在のグラデーションの色や位置などが表示される(1)(2)
図5 グラデーションのスタイルを変更する。ここではまず「グラデーションの分岐点」で右端の分岐点を選択し、「色」メニューから「緑」選んだ(1)〜(3)。これで右側の色が変更される(4)。続いて左端の分岐点を選択し、「明るさ」欄に「-25%」を設定する(5)(6)。これで左側の色が暗くなる(7)
図5 グラデーションのスタイルを変更する。ここではまず「グラデーションの分岐点」で右端の分岐点を選択し、「色」メニューから「緑」選んだ(1)〜(3)。これで右側の色が変更される(4)。続いて左端の分岐点を選択し、「明るさ」欄に「-25%」を設定する(5)(6)。これで左側の色が暗くなる(7)
分岐点の追加や削除をする
分岐点の追加や削除をする
図6 分岐点はグラデーションの色数に応じて増減する。4色のグラデーションを作る場合は、「グラデーションの分岐点を追加します」ボタンをクリックして1つ増やせばよい(1)(2)。削除する場合は対象の分岐点を選択して、右側の「グラデーションの分岐点を削除します」ボタンをクリックする
グラデーションで文字を装飾する
グラデーションで文字を装飾する
図7 文字にも「ホーム」タブの「フォントの色」メニューでグラデーションを設定できる。作例では「線形」の「右方向」のグラデーションを4色で表現した(左)。方向を変えると印象も変わるので、いろいろな設定を試してみよう(右)
濃さの違う色を組み合わせてグラデーションにする
濃さの違う色を組み合わせてグラデーションにする
図8 グラデーションの機能を使わなくても、濃さの違う色を組み合わせることでグラデーションの効果は出せる。この例では、パーセンテージに合わせて青い矢印の濃さを変えた
一部分にグラデーションをかける
一部分にグラデーションをかける
図9 グラデーションを部分的に設定すると、優しい雰囲気に仕上がる。1文字ずつグラデーションの色を変えても、過剰な配色にならないので安心だ。なお、文字列の端を白色にすると、その部分が見えなくなる。影や文字の輪郭を付けたり、背景色や写真を下に置いたりして目立たせよう
範囲の半分にグラデーションをかけて色を変える
範囲の半分にグラデーションをかけて色を変える
図10 赤色の文字列に「ホーム」タブの「フォントの色」メニューにある「グラデーション」サブメニューの「淡色のバリエーション」の「下方向」を設定する(1)。「その他のグラデーション」で作業ウインドウを開き、「グラデーションの分岐点」で左端と中央の分岐点を「白」、右端の分岐点を「赤」に設定する(2)
図11 色を変える1文字を選択(1)。右端の分岐点を選択して色を変更する(2)(3)。この操作を必要なだけ繰り返して、文字ごとにグラデーションの色を変更する(4)
図11 色を変える1文字を選択(1)。右端の分岐点を選択して色を変更する(2)(3)。この操作を必要なだけ繰り返して、文字ごとにグラデーションの色を変更する(4)
グラデーションの方向に変化を付ける
グラデーションの方向に変化を付ける
図12 グラデーションの方向を変える場合は、文字を選択して「フォントの色」メニューの「グラデーション」サブメニューを開き、方向を選ぶ(1)〜(4)。または作業ウインドウで「種類」や「方向」などを変更してもよい
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『伝わるWord資料作成術』
(伊佐 恵子著、日経PC21編集、日経BP刊)

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