ページ内の各要素は、文書を読むときの視線の流れに沿ってレイアウトするのが基本。特に、画像や図解などを入れた文書では、視線があちこちに飛ばないように工夫しよう。凝ったレイアウトにしたくて、画像をバラバラに配置すると途端に読みにくくなる(図1左)。ビジネス文書では、各要素をサイズと位置を揃えて、整然とレイアウトすることを心がける。この例では、文章を左側、関連するグラフを右側に並べることで、スムーズに読み進められる資料になった(図1右)。

※書籍『伝わるWord資料作成術』を再構成

 視線の流れは、用紙の向きによっても異なる。横書きの文書では、縦向きだと上から下に流れ、横向きだと左から右に流れる。どちらにするかは、内容をどう見せたいかによって決めよう。例えば、流れ図を入れる場合は、手順を縦に並べるか横に並べるかによって用紙の向きも変わる(図2)。この例では、横に並べるレイアウトを採用した(図3)。こちらのほうがアイコンを大きく表示でき、手順を追うときも説明文を読むときも視線が横に動くので、ストレスなく内容を捉えられると考えたからだ。

要素ごとに位置とサイズを揃える
要素ごとに位置とサイズを揃える
図1 要素のサイズと位置がバラバラだと、視線があちこちに飛んで読みにくい(左)。要素ごとにサイズと位置を揃え、視線がスムーズに流れるようにするのが肝要だ(右)。この例では、右インデントを利用して、ページの右側にグラフを配置するスペースを作った
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用紙の向きは内容に合わせて決める
用紙の向きは内容に合わせて決める
図2 5つの手順を流れ図で示す説明書。レイアウトは用紙を縦向きにして手順を縦に並べるか、用紙を横向きにして手順を横に並べるかの二択となる。流れ図のデザインや文字量などを考えて判断しよう
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図3 5つの手順は横に並べたほうがひと目で捉えやすいく、アイコンも大きく表示できると判断。用紙もそれに合わせて横向きにした
図3 5つの手順は横に並べたほうがひと目で捉えやすいく、アイコンも大きく表示できると判断。用紙もそれに合わせて横向きにした
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