
withコロナを見据え、密を防ぎ、新たな顧客を呼び混むための施策として店舗DX(デジタルトランスフォーメーション)が広がっている。進化のポイントは「顧客体験の向上」など3つ。これらを克服する取り組みの1つが、そごう・西武が西武渋谷店に新設したOMOストアだ。
新型コロナウイルスのワクチン接種が進み、新規感染者の数は減りつつある。それでも、第6波への警戒が解かれることはない。密や接触を避けるため、あるいは定着した巣ごもり生活に慣れた消費者を呼ぶためにも、リアル店舗のDXに向けた取り組みが広がる。
今後もOMO(オンラインとオフラインの融合)が店舗DXの核にあることは間違いない。「我々の世代はオンラインやオフラインの違いを気にするが、Z世代などの若者は『オンでもオフでもいいじゃん』と区別していない。町中で見かけたものだろうが、(その場でECサイトを開いて買うなど)スマホを通して目的のものを買うのは当たり前」(サイネージ付きのDX自動販売機を展開するスキマデパート執行役員シェアリングエコノミー本部長の岡部祥司氏)。そんな消費者の意識の変化に対応する必要がある。
進化の方向性は主に3つ。1つ目は「顧客体験の向上」だ。リアル店舗で単に商品を陳列するだけでなく、そこでしか得られない特別な演出や驚きを生み出す。思わずSNSに投稿したくなるような話題性を発信することで「リアルのスペースをメディア化できる」(渋谷の地下街でAIカフェを展開するコネクテッドコマースの中村武治社長)という発想だ。
2つ目は「品ぞろえの斬新さ」。魅力のある商品をそろえるのは当然のこととはいえ、大手メーカーの商品を扱うだけでは差異化は難しい。そこで最近になって注目を集めているのは、これまでECで販売されてきたD2C(ダイレクト・トゥ・コンシューマー)の製品だ。D2CのメーカーがECで定着したファンのほかにもリアルの場で認知を拡大したいとき、斬新な商品をそろえたい店舗とウィンウィンの関係となる。
3つ目は「マーケ精度を高める」。カメラの映像をAI(人工知能)で分析するなど、データに基づいて売れる商品を見抜く技術が浸透しつつある。本特集ではこれら3つのポイントに関連する先進的な店舗のDX例を紹介していく。まずは、そごう・西武が開始したOMO店舗から紹介しよう。
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