
スターバックスの宅配サービスが全国展開を目指して拡大している。パートナー(従業員)が自発的にカップに「Thank you」といったメッセージを書いたり、提携しているフードデリバリーの配達員にテイスティングのコーヒーを振る舞ったりすることもあるという。
スターバックスの宅配サービス「スターバックス デリバーズ」が34都道府県・750店舗以上で導入され(2021年6月末時点)、全国展開を目指して拡大している。フードデリバリーサービス「Uber Eats」「Wolt」などと提携し、スターバックスの商品を自宅や職場などに配達してもらえるサービスだ。
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メニューはドリップコーヒーやカフェラテ、フラペチーノといったドリンク、サンドイッチやスコーンなどのフードに加え、コーヒー豆も注文可能。デリバリー独自のセットメニューも用意している。また、ドリンクはエスプレッソの追加や無脂肪ミルクへの変更などのカスタマイズにも対応している。
新型コロナウイルス感染症拡大による外出自粛に対応するため、フードデリバリーを導入している飲食店は多いが、実はスターバックスの宅配サービスはコロナ禍になる前の18年11月からスタートしていた。立ち上げたのは、17年にスタートアップ企業からスターバックスに入社したデジタル戦略本部 CRM部 デリバリー&イノベーションチームの飯沼俊文チームマネージャーだ。
「スターバックスは店内がいつも混雑していることからも分かるように、席数の限られた店舗だけでビジネスを拡大していくのは限界がある。そこでTo Go(テークアウト)の活用を進めていたが、入社の1年前に米Uber Eatsが日本でローンチしていたこともあり、店舗の外にブルーオーシャンが広がっているのではないかと考え、まずはUber Eatsとアライアンスを組んで東京都内の3店舗でテスト展開を始めた」という。
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