2021年9月3日発売の「日経トレンディ2021年10月号」では、「新興小売りチェーン」を特集。趣味としてのアウトドアを始める際に、機能的で落ち着いたデザインのギアを低価格でそろえられるカインズは強い味方。同社の売れ筋製品の品質などを、有名アウトドアメーカーの製品や他の格安ブランド品と比較した。

※日経トレンディ2021年10月号の記事を再構成

前回(第10回)はこちら

 加速するキャンプ人気を受け、最近はホームセンターもアウトドアグッズに力を入れている。そんな中でカインズは、キャンプ場になじみやすい落ち着いた色合いで、ロゴも一見してホームセンターの格安品とは分からないデザインの独自商品を販売しており、キャンパーからの注目度が高いホームセンターの一つだ。その品質はどうなのか。人気が高いチェア、シュラフ、キャリーワゴンの3製品を、有名ブランドの製品などと比較してみた。

 まずは、アウトドアを始める際に、最初に購入することが多い折り畳みチェア。これを持って公園や河原など好きな場所に出かけてリラックスすれば、「チェアリング」という立派なアウトドア活動になる。カインズでも、アウトドア用品の人気ナンバーワンが「持ち運びに便利なリラックスチェア」で、キャンパーの間でも「コスパ最高」と話題だ。同価格帯のカワセ「BUNDOK バケットチェア」やコールマン「ヒーリングチェア」と比べると座面が広めで、ゆったり座れた。

 利用時に、ショックコードでつながっているパイプをはめていく組み立ての手間はあるが、それほど難しくはない。広げるだけで使えるタイプに比べるとコンパクトに収納できるメリットは大きいといえる。組み立てタイプで有名なヘリノックスの製品に比べれば、およそ5分の1の価格で購入できる。

折り畳みチェア

組み立てはあるがコンパクト 座面が広く大柄な人もOK
持ち運びに便利なリラックスチェア

本体サイズ/幅61×奥行き58×高さ70センチメートル、重さ/1.6キログラム、耐荷重/100キログラム、実勢価格/2980円(税込み、以下同)
本体サイズ/幅61×奥行き58×高さ70センチメートル、重さ/1.6キログラム、耐荷重/100キログラム、実勢価格/2980円(税込み、以下同)
左から、カインズ、コールマン、カワセの製品。収納時は長さ約40センチメートルに。組み立てと分解の手間はかかるが持ち運びしやすい
左から、カインズ、コールマン、カワセの製品。収納時は長さ約40センチメートルに。組み立てと分解の手間はかかるが持ち運びしやすい
一般的なチェアは幅が50~55センチメートル程度だが、こちらは幅が61センチメートルと広め。男性でもゆったり座れる
一般的なチェアは幅が50~55センチメートル程度だが、こちらは幅が61センチメートルと広め。男性でもゆったり座れる

以下の2製品と比較した

■BUNDOK バケットチェア(カワセ)
■BUNDOK バケットチェア(カワセ)
開くだけで使える。座面の奥行きはやや浅めに感じた。BUNDOKには組み立て式のチェアもあるが幅が52センチメートルとさらに狭く座り心地が劣る。本体サイズ/幅57×奥行き59×高さ71センチメートル、重さ/2.1キログラム、耐荷重/80キログラム、実勢価格/2480円
■ヒーリングチェア(コールマン・ジャパン)
■ヒーリングチェア(コールマン・ジャパン)
座面がメッシュなので暑い時期でも蒸れにくい。背面には大きめのポケットがあり雑誌をしまえるなどBUNDOKより多機能。本体サイズ/幅57×奥行き58×高さ76センチメートル、重さ/2.5キログラム、耐荷重/80キログラム、実勢価格/3980円

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