Shopify、BASE、STORES研究 第7回(写真)

EC構築プラットホームの増加により、誰でも簡単に自社ECサイトを作れるようになった。そんな中、モール型ECを併用し、それぞれの“いいとこ取り”をする企業もある。モール型と自社ECを併用するメリットはどこにあるのだろうか。

自社ECとモール型ECを併用し、それぞれの良さを生かしながら売り上げを伸ばす企業がある
自社ECとモール型ECを併用し、それぞれの良さを生かしながら売り上げを伸ばす企業がある

 ECサイトを開設する場合、選択肢として「自社EC」と、Amazonや楽天市場といった多数の事業者のECサイトが集まった「モール型EC」への出店がある。これらの両方を活用し、売り上げや集客を伸ばしている企業がある。ここでは、Shopifyとモール型ECを併用している2つの企業を紹介しよう。

前回(第6回)はこちら

 1社目は、バッグなどを展開するベルギー発のブランド「WEXLEY(ウェクスレイ)」のディストリビューターであるワーキングユニット・ジャパン(東京・渋谷)。日本で同ブランドを展開するに当たり、まずShopifyでECサイトを開設した。同社は総本社が香港にある。海外のさまざまなシステムと連携ができるのはShopifyだったため、自社EC構築のプラットフォームとして選んだという。その後準備が整ったタイミングで、Amazonと楽天市場、Yahoo!ショッピングといったモール型ECにも出店し、併用している。

 2社目は動物性エキスゼロ、うま味調味料ゼロ、アルコールゼロのビーガンラーメンを発売しているマイラーメン(神奈川県藤沢市)。こちらは当初から自社ECとモール型ECの併用を考えており、自社ECはShopifyを、モール型ECは楽天市場を選択した。この2つを選んだ理由は、Shopifyと楽天グループが販売チャネルを連携したためだ。

 2021年4月から、Shopifyを利用しているEC事業者はShopifyの管理画面から楽天市場向けの商品登録や在庫管理などの店舗運営業務を実行できるようになった。つまり、Shopify経由で楽天市場にも店舗を持つことができるのだ。1社目のワーキングユニット・ジャパンも、この仕組みを利用して運用しているという。

モールと併用するメリット

 両者の話を聞くと、モール型ECと併用するメリットが見えてきた。そのポイントは2つだ。

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