新生! 無印良品“第二創業”の戦略 第7回

良品計画が目指す「地域に根差した店舗づくり」は地方だけではない。都心にある店舗でも進んでいる。例として2021年9月10日にリニューアルオープンした「MUJI新宿」と「無印良品 新宿」の両店舗を見てみよう。

リニューアルオープン後の「MUJI新宿」の店内。一度販売した商品を染め直し、新たな価値を持つ商品に再生させた「ReMUJI」と呼ぶ商品の売り場としては無印良品で最大。新宿エリアに近い文化服装学院の学生による「再生」をテーマにしたインスタレーションも展示していた
リニューアルオープン後の「MUJI新宿」の店内。一度販売した商品を染め直し、新たな価値を持つ商品に再生させた「ReMUJI」と呼ぶ商品の売り場としては無印良品で最大。新宿エリアに近い文化服装学院の学生による「再生」をテーマにしたインスタレーションも展示していた

前回(第6回)はこちら

 「MUJI新宿」と「無印良品 新宿」はいずれもJR新宿駅東口の新宿3丁目付近にある店舗だ。スタッフたちはリニューアルオープンに先立ち、地元の新宿区役所や大手百貨店、商店街の人々と話し合いを重ねてきたという。オープン後も定期的に地元の人たちとワークショップを実施するなど、地域との連携を進めている。

 地域の課題を解決するために地域に溶け込もうとする姿勢は、地方でも都心にある新宿の店舗でも同じ。今後、新宿という地域を活性化していくため、まずは店舗がある新宿3丁目付近から推進していく。

 「新宿に住む人や働く人にとっての感じ良い暮らしや社会を実現するためにはどうしたらいいかを、地域の人たちと一緒に考えている」(MUJI新宿店長の永戸順也氏)

左からMUJI新宿の店長、永戸順也氏と、無印良品 新宿の店長、白濱賢氏
左からMUJI新宿の店長、永戸順也氏と、無印良品 新宿の店長、白濱賢氏

 良品計画の考えに賛同する地元企業も多く、今後は連携しながらイベントなどに取り組んでいく方針という。具体的な動きはこれからだが、新宿という地域をどう変えていくのか。今後に期待がかかりそうだ。

 リニューアルに当たっては新宿の地域特性を考慮し、両店の品ぞろえを分けた。

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