PowerPointのスライドには「画面切り替え」や「アニメーション」によって、スライドショーでの動きの効果を追加できる。この連載では、主要な効果の設定手順を全3回で紹介する。各回を20分で読み進めれば、60分で学べる。

※日経パソコン2019年5月27日号の記事を再構成

 プレゼンテーションで最も重要なのはその内容。グラフや図表などを使って、情報をスライドにまとめよう。そして、もう一つ重要なのは、聞き手の視線や関心を集めるための演出だ。ここで活躍する機能は、「画面切り替え」と「アニメーション」。スライドや文字、グラフなどが効果的に動けば、聞き手の注目を集められる。

 今回は、短期留学の説明会のスライドを例にして、画面切り替えの設定方法を解説する(図1)。

サンプルファイルのダウンロードはこちら(日経パソコンのホームページ)

今回の完成図
今回の完成図
図1 スライドに「画面切り替え」の効果を設定する。1枚目は表紙なので、水面に石を落としたときのようなインパクトのある効果を付けて表示し(左上)、2枚目以降は、本をめくるような控えめな効果を付けて表示する(右下)

 画面切り替えを使えば、スライドショーを実行したときに、表示中のスライドから次のスライドに切り替える際の効果を演出できる。

 いったん完成したスライドを魅力的に見せるために追加する効果設定なので、スライドの内容やデザインなどをきちんと仕上げてから、この作業に取り掛かろう。

 1枚目のスライドを表示し、「画面切り替え」タブで利用したい動きを選ぶ(図2)。ここでは、本をめくるような「ページカール」の画面切り替え効果を付けた。

 画面切り替えを設定したスライドは、左側のスライド番号の下に「★」が表示される(図3)。

「画面切り替え」タブで効果を選ぶ
「画面切り替え」タブで効果を選ぶ
図2 1枚目のスライドを表示した状態で、「画面切り替え」タブの「画面切り替え」の「その他」ボタンをクリック(上)。一覧から目的の効果を選択する(下)
図3 選択した画面切り替えがプレビューされる。同時に、左側のサムネイルのスライド番号の下に「★」が付く。「★」のクリックでもプレビューできる
図3 選択した画面切り替えがプレビューされる。同時に、左側のサムネイルのスライド番号の下に「★」が付く。「★」のクリックでもプレビューできる
※ Microsoft 365 PersonalのPowerPointについて解説します

 同じタブにある「すべてに適用」ボタンを押すと、1枚目と同じ「ページカール」の画面切り替えが、2枚目以降の全てのスライドに設定され、やはり左側の各スライド番号の下に「★」が付く(図4)。

 「★」は、「このスライドに画面切り替えが設定されている」という目印。ここをクリックすると、設定した動きを右側のスライドで再生できる。「画面の切り替え」タブで左端の「プレビュー」ボタンをクリックして再生してもよい。

 画面切り替えを設定したり変更したりしたときは、必ず動きを再生して確認する習慣を付けよう。

全てのスライドに同じ切り替え効果を付ける
全てのスライドに同じ切り替え効果を付ける
図4 「すべてに適用」ボタンをクリックして、2枚目以降のスライドに同じ画面切り替えを付ける(上)。左側にある各スライドの番号の下に「★」が付く(下)

 1枚目の表紙のスライドの画面切り替えをもっと目立つ動きに変更して、プレゼンテーションを華々しくスタートさせるのもよいだろう。

 それには、1枚目のスライドを表示し、一覧から変更後の動きを選ぶだけでよい(図5)。ここでは、水面に石を落としたときのような動きの「さざ波」を選んだ。実行すると、スライドの中央からさざ波の動きがスタートする。「効果のオプション」ボタンをクリックして、動きのパターンを変更できる(図6)。

 気を付けたいのは、スライドごとに別々の画面切り替えを設定するなどで、たくさんの種類を盛り込まないようにすること。せいぜい2種類程度に抑えておくことが鉄則だ。画面切り替えについて迷ったときは、付けないという選択肢も考えるようにしておこう。

設定した画面切り替えを変更する
設定した画面切り替えを変更する
図5 1枚目のスライドはインパクトのある画面切り替えに変更しよう。1枚目のスライドを表示した状態で、「画面切り替え」の一覧から目的の効果をクリックする(上)。選択した画面切り替えがプレビュー表示される(下)
図6 「効果のオプション」ボタンをクリックして、画面切り替えのパターンを変更することも可能
図6 「効果のオプション」ボタンをクリックして、画面切り替えのパターンを変更することも可能

 画面切り替えの速さは後から変更できる。1枚目の表紙のスライドに付けた動きはゆっくり見せて、2枚目以降のスライドの動きをテンポよく見せるのがお勧めだ。

 「画面切り替え」タブにある「期間」の入力欄に表示されている数値が、表示中のスライドの画面切り替えに要する秒数だ。切り替え効果の種類で数値は異なり、数値を大きくすれば遅くなり、数値を小さくすれば速くなる(図7上)。

 「期間」の数値は、「▲」「▼」ボタンをクリックするか、キーボードから直接入力すれば変更できる。「プレビュー」ボタンをクリックして再生しながら、最適な秒数を探そう(図7下)。

画面切り替えに要する秒数を変更する
画面切り替えに要する秒数を変更する
図7 画面切り替え時の動きの速さは、「画面切り替え」タブの「期間」の数値で変更できる。ここでは「03.00」秒に変更して動きをゆっくり見せよう(上)。変更後は「プレビュー」ボタンをクリックして動きを確認する(下)

 画面切り替え時に効果音を鳴らすことも可能だ。1枚目のスライドが表示されるタイミングで音を鳴らすには、1枚目のスライドを表示し、「画面切り替え」タブの「サウンド」の一覧を表示する(図8上)。

 この一覧には、あらかじめ用意されている「カメラ」や「タイプライター」などの短い効果音が表示されるので、画面切り替えの動きに合った効果音を選ぼう。ここでは、「さざ波」の画面切り替えに合わせて、「そよ風」の効果音を選んだ(図8下)。

 なお、サウンド一覧の下部にある「その他のサウンド」を選ぶと、パソコンに保存してあるサウンドファイルを指定できる。画面切り替えを設定せずに、サウンドだけを設定することも可能だ。

画面切り替え時に効果音を鳴らす
画面切り替え時に効果音を鳴らす
図8 効果音を付けたいスライドを表示し、「画面切り替え」タブの「サウンド」の「▼」ボタンをクリック、一覧で目的の効果音を選ぶ(上)。「そよ風」を選ぶと「breeze.wav」という表示になる(下)。「プレビュー」ボタンで確認しよう

 画面切り替えの設定が終了したら、「スライドショー」タブの「最初から」ボタンを押して、スライドショーモードに切り替えて、全スライドの動きを確認しよう(図9左)。

 大きな画面で、1枚目のスライドが、「さざ波」の動きと「そよ風」の効果音付きで表示される(図9右)。

 次にスライドをクリックすると、「ページカール」の動きで2枚目のスライドに切り替わる(図10)。3枚目以降のスライドも同様だ。

 「プレビュー」ボタンは表示中のスライドだけの再生であり、「スライドショー」ならプレゼンテーション全体を通して不自然な動きがないかをチェックできる。

スライドショーで画面切り替えを確認する
スライドショーで画面切り替えを確認する
図9 「スライドショー」タブの「最初から」ボタンをクリックすると(左)、1枚目のスライドが効果音付きで表示される(上)
図10 続けて画面上をクリックすると、設定した「ページカール」の動きで2枚目のスライドに切り替わる。クリックで次々と進めていき、最後は[Esc]キーでスライドショーを中断する
図10 続けて画面上をクリックすると、設定した「ページカール」の動きで2枚目のスライドに切り替わる。クリックで次々と進めていき、最後は[Esc]キーでスライドショーを中断する

 設定済みの画面切り替えが不要という場合は、対象のスライドを表示して、画面切り替えの一覧から「なし」を選んで削除する(図11)。

 画面切り替えの削除は効果音と連動しない。効果音を削除したいときは、サウンドの一覧から「サウンドなし」を選ぶ(図12)。

 画面切り替えには、面白い動きや奇抜な動きがいくつも用意されており、PowerPointの初心者ほど、ついつい過剰に設定してしまいがちだ。そうなると、聞き手の関心がスライドの内容から離れてしまう。

 画面切り替えの設定を行わなくても、スライドショーでスライドは切り替わる。画面全体が瞬時に切り替わる最もシンプルな動きだ。それがふさわしいプレゼンテーションなら、あえて設定する必要はない。

設定した画面切り替えの効果を削除する
設定した画面切り替えの効果を削除する
図11 設定した画面切り替えを削除するには、対象となるスライドを表示して、画面切り替えの一覧にある「なし」をクリック(左)。切り替え効果が削除され、スライド番号の「★」も消える(右)
図12 画面切り替え時の効果音を削除する場合は、サウンド一覧で先頭にある「サウンドなし」を選ぶ
図12 画面切り替え時の効果音を削除する場合は、サウンド一覧で先頭にある「サウンドなし」を選ぶ
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