2021年8月4日発売の「日経トレンディ2021年9月号」では、「道の駅&サウナ 最強ランキング」を特集。関東エリアの「道の駅」ランキングで、首位に立ったのが「川場田園プラザ」(群馬県)だ。散策したくなる緑の空間、10軒を超えるグルメ店、充実した地場産品のマーケットと、リゾート気分をたっぷり味わえる。年間200万人が訪れる人気施設の魅力を探る。

※日経トレンディ2021年9月号の記事を再構成

前回(第9回)はこちら

 関東エリアでランキングトップに立った道の駅「川場田園プラザ」は、群馬県川場村にある。ここは総面積の8割以上を森林が占め、人口は3000人強。コンニャクや酪農などの農業を基幹産業とする静かな土地だ。

 そんな場所に、県外ナンバープレートを付けたクルマが川場田園プラザを目指して続々とやって来る。年間来場者数は道の駅として登録された1996年以降、右上がりで増え、2019年に200万人を突破した。こうした盛況ぶりの秘密を探ろうと、道の駅関係者が全国から視察に来ることでも知られている。

群馬県「川場田園プラザ」(関東1位)

●住所/群馬県利根郡川場村大字萩室385 ●アクセス/関越自動車道「沼田IC」を降りて、川場村、川場田園プラザ方向へ約10分 ●売上高/20億円。「敷地内にグルメ、物販などが充実していて、1回の訪問では楽しみきれないスケール感が魅力。大人から子供まで楽しめる」(ゼンリン「道ゆき」サービス担当の守屋之克氏)
●住所/群馬県利根郡川場村大字萩室385 ●アクセス/関越自動車道「沼田IC」を降りて、川場村、川場田園プラザ方向へ約10分 ●売上高/20億円。「敷地内にグルメ、物販などが充実していて、1回の訪問では楽しみきれないスケール感が魅力。大人から子供まで楽しめる」(ゼンリン「道ゆき」サービス担当の守屋之克氏)

 記者も21年7月中旬に現地を訪れた。足を踏み入れて目に入ってきたのは、しゃれたパラソルや椅子、草木をあちらこちらに配置する広々とした緑の空間だ。「上質なリゾート」を思わせ、長距離を移動した後にもかかわらず、散策したい気持ちに自然となる。この時点で、ここが道の駅であることを忘れてしまいそうだった。

【感動体験】
リゾート然とした雰囲気が漂い、ゆっくりと散策したくなる

開放的な空間が広がり、随所のパラソルで一休みできる
開放的な空間が広がり、随所のパラソルで一休みできる
各店舗で買った商品をピクニックスタイルで食べられる休憩スペースもある
各店舗で買った商品をピクニックスタイルで食べられる休憩スペースもある
緑や池がきれいに整えられた印象で清潔感が漂う。橋もあり、散策は飽きを感じさせない
緑や池がきれいに整えられた印象で清潔感が漂う。橋もあり、散策は飽きを感じさせない

 そして敷地内を歩くと、本格的な飲食店が豊富なことに気付く。「そば処 虚空蔵(こくぞう)」「地ビールレストラン武尊(ほたか)」「田園プラザベーカリー」「ピザハウス」…。土産店なども含めて10軒以上を数え、中には建物として独立している店もある。

 虚空蔵はとりわけ人気店だ。川場村は武尊山の雪解け水が豊富で、肥沃な大地で育ったそばの実をひいたそば粉を毎日、店で手打ちしているという。また、19年にリニューアルオープンした生パスタ専門店「あかくら」では、パスタにイタリア産トマトを使った自家製ソースやイタリア産赤ワインで煮込んだ自家製ラグーソースを使用するなど、やはり本格派だ。

【ヒットグルメ】
かえしも手作りする人気そば、ボリューム満点のオリジナル丼

●天ぷら付き せいろそば
●天ぷら付き せいろそば
そば処 虚空蔵で人気。長期間保存してまろやかな味に仕上げたかえしを使う。1370円(税込み)
●かわば丼
●かわば丼
軟らかい鶏もも肉の唐揚げに、地元のコンニャクを使ったタルタルソースがかかる。スープなども付く。「麺屋 川匠」のオリジナル。950円(税込み)
しゃれた空間の田園プラザベーカリー。フランス産発酵バターを使ったパンなどが並ぶ
しゃれた空間の田園プラザベーカリー。フランス産発酵バターを使ったパンなどが並ぶ

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