2021年8月4日発売の「日経トレンディ2021年9月号」では、「道の駅&サウナ 最強ランキング」を特集。関東エリアにある「道の駅」の数は181。道の駅に詳しい専門家や消費者へのアンケートを基にしたランキングで、1位に輝いたのは「川場田園プラザ」(群馬県)、2位は「保田小学校」(千葉県)だった。どちらも、従来の道の駅のイメージとはかけ離れたオンリーワンの魅力を持っている。ランキングトップ10と、お薦めのドライブルートを併せて紹介する。
※日経トレンディ2021年9月号の記事を再構成
関東エリアに登録されている「道の駅」は181カ所で、群馬・千葉・栃木・山梨・埼玉・長野県にそれぞれ20〜30強ある(長野県は北信地域のみ関東エリアの対象としている。南信地域は中部エリアのランキング対象)。茨城県は15駅で、神奈川県は4駅、東京都は1駅にとどまる。
そうした関東エリアでランキング1位、2位に選ばれた駅は、そこが道の駅であることを疑ってしまうほど、従来のイメージとはかけ離れた魅力を持つ。
1位の「川場田園プラザ」(群馬県川場村)を訪れたところ、ゆっくり過ごしたくなるリゾートのような空間だと感じた。手打ちそばなど、本格的なグルメもそろう。識者からは「オープンからファンを徐々に増やしていった印象を受ける。道の駅の王様中の王様だ」(全国道の駅支援機構理事の金山宏樹氏)などと強く支持する声が集まった。
2位「保田小学校」(千葉県鋸南町)の、小学校という切り口も斬新で驚かされる。廃校を活用し、当時の備品を随所に配置。懐かしさを感じて盛り上がる人が多い。
【第2回】個性派がそろう関東の「道の駅」 1位はリゾート、2位は元小学校←今回はココ
上位2施設には突出したオンリーワンの魅力があり、休憩や土産の物色だけでその場を後にするのは惜しい。これはランキング3位の「こすげ」(山梨県小菅村)も同様だ。隣接のアウトドアパークや温泉を利用でき、ここならではのグルメもあった。しかも都心から約2時間と近い。これらは、どれも旅の目的地になり得る。
「川場田園プラザ」が2位以下を大きく引き離して首位に
関東の「道の駅」ランキングトップ10
■トップ10の道の駅の場所はこちら
【1位】群馬県「川場田園プラザ」/226点/地図上の記号:A
終日滞在型で、広い敷地内に各種施設が点在している。「飲食店が多く、『水沢うどん』など地元の特産品も充実している。観光案内所を併設し、日帰り温泉に歩いて行ける」(クルマ旅専門家の稲垣朝則氏)。登録年/1996年4月、温泉/無し、宿泊/無し。
【2位】千葉県<保田小学校>/108点/地図上の記号:B
元小学校という魅力を生かしたリノベーションは見事。「例えば、元体育館はお土産などを販売する『きょなん楽市』になっている。元校舎の2階には宿泊施設や温浴施設がある」(建設コンサルタントのパシフィックコンサルタンツ)。登録年/2015年4月、温泉/あり、宿泊/あり。
【3位】山梨県「こすげ」/83点/地図上の記号:C
1日中楽しめる。近隣に温泉や、自然の地形を利用したアスレチック「フォレストアドベンチャー」がある。「小菅村特産のヤマメで作ったアンチョビをのせたピザは絶品の味」(ライターの平賀由希子氏)。登録年/2014年4月、温泉/無し、宿泊/無し。
【4位】茨城県「常陸大宮」/65点/地図上の記号:D
久慈川のほとりにあり、自然を感じることができる。「特産品のエゴマで作った『えごま油』や『えごまパウダー』が人気」(東洋大学現代社会総合研究所の松尾隆策氏)。登録年/2015年11月、温泉/無し、宿泊/無し。
この記事は会員限定(無料)です。