2021年8月4日発売の「日経トレンディ2021年9月号」では、「道の駅＆サウナ 最強ランキング」を特集。人里離れた“秘境”にも、入浴がプラチナ化しているトレンドサウナがある。JR釧網本線の塘路（とうろ）駅から徒歩1分の「THE GEEK」だ。釧路湿原が眼前に広がる雄大な眺望で、SLをモチーフにしたサウナ室のデザインも印象的。滞在中はサウナに加え、様々なアクティビティーを通して大自然を満喫できる。

※日経トレンディ2021年9月号の記事を再構成

釧路湿原が眼前に広がるサウナ「THE GEEK」。サウナ室から出てすぐ外気浴スペースがある

［画像のクリックで拡大表示］

＜前回（第4回）はこちら＞

　駅のすぐ横に釧路湿原が広がるJR釧網本線の無人駅・塘路（とうろ）駅から徒歩1分。日中に駅前を歩いても、ほとんど人とすれ違わない。そんな人里離れた“秘境”にもサウナがある。「THE GEEK」だ。

■THE GEEKとその特徴

●住所／北海道川上郡標茶町字塘路原野北7線49番43　●アクセス／JR釧網本線塘路駅から徒歩約1分、たんちょう釧路空港からクルマで約50分　●料金／2200円（税込み。1回2時間制）から。オープンイヤーの期間限定価格

［画像のクリックで拡大表示］

　ゲストハウスでもあるTHE GEEKのサウナは、2021年5月に開業。サウナ室は、目の前を走るJR釧網本線の線路を、冬季限定で走る北海道唯一のSL列車をモチーフにしたデザインも印象的。「この室内にはオーバースペックなほどの火力」（THE GEEKを運営する達川慶輔氏）と言う。外気浴では、サウナ室でまきを燃やすいぶしたような香りも漂い、心地良い静寂や香りにも癒やされる。

THE GEEKのサウナ室。“オーバースペック”なストーブで暖まる。扉の外すぐに水道があり、途中で冷たい水が飲めるのもよかった

［画像のクリックで拡大表示］

達川慶輔氏は大手サイバーセキュリティー企業で法人営業に4年間従事した後、20年3月末に退職。同7月にゲストハウス経営を行うべく、THE GEEKを設立した

［画像のクリックで拡大表示］

　サウナ室では全席で、JR釧網本線の線路を挟み、釧路湿原が視界いっぱいに広がる大自然を眺められる。線路は湿原の端を半円を描くようにして続き、汽車は弧を描いた先の正面の山を越えるようにして姿を消す。「夜は列車の放つ光が、夜空に向かってから消えていくように見えるので、まるで銀河鉄道のような幻想的な風景になる」（達川氏）

建物はSLをモチーフにしたデザイン。外気浴スペースの柵には、ニオイヒバの他に枕木を使用しており、鉄道ファンの興味も引きそうだ（上）。全席が釧路湿原を望む（下）

［画像のクリックで拡大表示］

釧路湿原の手前にはJR釧網本線の線路がある（上段左）。冬は北海道で唯一のSL列車も走る。ヒノキ製の水風呂は摩周湖の伏流水を使用（同右）。オリジナルのしそジュースなども提供（下）

［画像のクリックで拡大表示］