ポーラ・オルビスホールディングス傘下の化粧品メーカー、オルビス(東京・品川)はInstagramを使ったプロモーションを強化している。フィード、ストーリーズ、ライブ、リールの機能を駆使し4つのステップを重ねる中で、ユーザーにブランドメッセージを深く訴求する手法を確立しつつあるという。

オルビスのブランドメッセージは「ここちを美しく。」Instagram活用でも世界観を表現する
オルビスのブランドメッセージは「ここちを美しく。」Instagram活用でも世界観を表現する

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 化粧品メーカーのオルビスが、Instagram活用を始めたのは2017年。当初は、ECやカタログで使っていた画像をInstagramにそのまま使用していたが、18年10月から新たなブランドメッセージ「ここちを美しく。」のもと、クリエイティブを強化した。20年8月には、フィードの投稿画像を全て撮り直した。一つひとつの商品やサービスを見て、ブランドの世界観である心地よさを感じてもらえるよう心がけたという。以降、様々な機能を活用し、それぞれPDCAを回しながら運用方法を進化させている。ブランドメッセージを伝えるため、オルビスが踏んだ4つのステップを紹介していこう。

STEP1 日常を少しだけ素敵(すてき)にするフィード

 心地よさを感じさせる──そのために2点を意識した。まず、手を伸ばせば届きそうな日常の半歩先にある、ちょっと素敵(すてき)な「憧れの世界」を演出すること。例えば、こんな部屋でお肌のケアをしたいと思わせるようなインテリアの中に商品を置く。また、春夏秋冬の季節感を大切にするため、旬の果物や草木、花も多用した。

STEP2 複数枚投稿でコンテンツ強化

 Instagramは写真がメインのSNSだ。画像でいかにブランドのメッセージを伝えるか。次に取り組んだのは、複数枚の画像を組み合わせた投稿だ。1枚目では商品の世界観を伝え、2枚目、3枚目には、成分やテクスチャー、使用方法など、保存したくなるような情報を掲載する。あるいは、商品を見せる投稿と、質の良さや使い方を伝える投稿とを使い分けた。

 PDCAを回す中、「1枚目には商品のイメージ写真、2枚目以降に文字情報を掲載することで保存率が上がる」など有効なパターンが見えてきたという。フィードについては現在も、文字の置き方など細かな点も含めた検証を続けている。

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