本特集では、ファンの「推し」を応援する気持ちが、どう消費にひも付くかを見てきた。その心理変化はどのようなものなのか。また企業が「推し」を通してマーケティング活動をする場合、何に気を付けなければならないか。電通がZ世代女子に対して実施したアンケートとともに見ていく。

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コロナ禍でさらに「推し消費」が盛り上がりを見せている(写真/Shutterstock)
コロナ禍でさらに「推し消費」が盛り上がりを見せている(写真/Shutterstock)

 「#推しのいる生活」――そんなハッシュタグが、SNS上で人気を集めている。自分の好きなアイドルやアーティスト、アニメキャラなどいわゆる“推し”に関する画像を投稿するハッシュタグだ。Instagramでは2021年7月現在、そのタグが付いた投稿が81万7000件以上ある。

 以前から、自分の好きなものを「推し」と呼び応援するカルチャーはあったが、コロナ禍では一層の高まりを見せている。調査会社のクロス・マーケティング(東京・新宿)が2020年11月に発表した「『推し』に関する」調査によると、「新型コロナウイルス感染拡大後、新たに『推し』始めたものがある」と答えた人は2割以上だった。特に男女20代に限ると4割を超えた。

 「推し」始めた対象を見ると、最も多いのは「YouTuber」で、「少年漫画・アニメ」がそれに続いた。コロナ禍の外出自粛により、自宅にいる時間が増えた。物理的に人と会う機会が減っている中、SNSなどで推しを通して誰かとつながりたいといったことも増えているのかもしれない。

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「推し」を広めたAKB48

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