
ネット広告業界に大きな議論を巻き起こしている「サード・パーティー・クッキー」規制問題。関連する話題について「少し取っつきづらい」と感じるとすれば、独特の専門用語が数多く登場することが要因の1つだろう。本特集の記事を読み解く上で知っておくべき各用語を簡単に解説していこう。
【第2回】 アップルは広告の“抜け穴”を許さない 許諾率はわずか1~2割
【第3回】 最新「クッキー対策」用語集 リタゲからFLoCまで基本から分かる ←今回はココ
基本編
GDPR(一般データ保護規則、ジェネラル・データ・プロテクション・レギュレーション)
【解説】
EU(欧州連合)で2018年に施行となった統一的な個人情報保護ルール。個人データやプライバシーに関する厳格なルールを定めている。クッキーに関する規制も強化しており、現在のサード・パーティー・クッキー廃止に向けた動きのきっかけとなった。同様の法律には、米カリフォルニア州で2020年1月に施行となった「消費者プライバシー法(CCPA)」がある。
【関連記事】:「『GDPR』ついに始まった欧州の個人情報統一規制」
クッキー
【解説】
ユーザーが利用するWebブラウザーの内部に、訪問したWebサイトの履歴データを残す仕組み。例えば、ユーザーが一度ログインしたことをクッキーに記録しておけば、再度同じサイトを開いたときに一定時間内であればIDやパスワードを再入力しなくても利用できる。ユーザー設定を記録しておくなど、Webサイトの利便性を高めるためにつくられたが、リターゲティング広告の用途にも使われるようになった。
【関連記事】:「Cookieとは? 改めて知りたいネットのトラッキング技術」
リターゲティング
【解説】
ある製品のWebページを見た後で、別のWebサイトを開いたとき、一度見た製品の広告が表示されることがある。このような形で、見込み客に対して効率的にネット広告を配信する仕組みをリターゲティング広告という。リタゲ、リマーケティング(リマケ)と呼ばれることもある。
例えば、ユーザーがある製品の紹介ページを開いたときに、そのWebサイトは、ユーザーのWebブラウザーにクッキーを残しておく。次にユーザーが別のWebサイトを開いたときに、クッキーは広告会社のサーバーに送られる。広告会社のサーバーは、クッキーの内容に対応する広告データを送る。
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中級編
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