エイベックスが、NFT(Non-Fungible Token、非代替性トークン)活用に向けた新たな動きを強化している。メタバース内に土地を購入して今後、NFTコンテンツの販売やイベントなどに活用する。まず、メタバース内の運営者が主催するイベントに参加したが、浜崎あゆみ(ayupan)やピコ太郎などの関連NFTアイテム付きの土地が約1時間で完売したという。
2023年3月までに、メタバース内のテーマパーク「エイベックスランド」(仮称)を、ブロックチェーンゲーム「The Sandbox(ザ・サンドボックス)」内に構築することを目指す。既にThe Sandbox内に、リアルの体感寸法で約96メートル×約96メートルの土地を36個購入して準備を進めている。東京ドーム約7個分にもなる計算の広大な土地だ。
22年3月3日からThe Sandbox内で開催された土地セール「Metavex District LANDセール」に参加して、エイベックス・テクノロジーズ(東京・港)が持つ土地の周辺の土地を販売した。ピコ太郎、浜崎あゆみ(ayupan)、AmPm、大沢伸一(MONDO GROSSO)の4組のアーティスト関連のNFTアイテム6点とエイベックスランド(仮称)内で開催される初回イベントに参加できるパスのセットを110組限定で販売した。The Sandboxで使える暗号資産(仮想通貨)の「SAND」で4683SAND(4月19日の12時時点のレートで換算すると約163万円)だった。
「新たな音楽の波、音楽の住人たちが、このSandbox上のメタバースでNFTにどう取り組んでいくのかを横目で見ながら、チャンスがあったらコラボなどは積極的にしていきたい」。The Sandboxを選んだ理由をこう説明するのはエイベックス・テクノロジーズの岩永朝陽代表取締役だ。The Sandboxは、ブロックチェーン技術を基盤としたメタバース上で遊べるゲームプラットフォーム。ユーザーは、作成したアイテムやキャラクター、土地などを自由に売買できる。ソフトバンクグループ傘下から資金調達しており、音楽関連では米ワーナー・ミュージック・グループがコンサートテーマパークを始めることを発表したことでも注目されている。
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