時間栄養学の実践で、手軽に使えて便利な食材が青魚の缶詰。2018年の生産量でツナ缶を抜いたサバ缶に加え、最近ではイワシ缶も勢いがある。そしてどちらもその人気に甘んじることなく、様々な工夫を凝らした商品が開発されている。サバ缶・イワシ缶に詳しい専門家2人に、試してみたい新潮流の商品を聞いた。

※日経トレンディ2021年7月号の記事を再構成

前回(第4回)はこちら

缶詰博士 黒川 勇人 氏
2004年から「缶詰Blog」を始め、これまで50カ国の数千に及ぶ缶詰を試食。日本缶詰びん詰レトルト食品協会公認の「缶詰博士」として活動。著書に『缶詰博士が選ぶ!「レジェンド缶詰」究極の逸品36』(講談社)など

 「定番の水煮だけではなく、一品料理になるサバ缶、イワシ缶のバリエーションが広がっている」と話す缶詰博士の黒川勇人氏。目を引くのは、外食などとのコラボだ。例えば、カレーの老舗・新宿中村屋と清水食品が作ったサバのカレー缶は、本格的なカレーの味付けが特徴。また、昨今の激辛ブームを反映したサバ缶の新商品も出てきている。辛さの味付けも唐辛子、麻辣など様々だ。

 一品料理としてサバ缶・イワシ缶を食べる場合、「缶のまま3~4分間湯せんしてから食べると、魚油が溶けて味がまろやかになり、香りが立つ」と黒川氏はアドバイスする。

サバカリー インドカリー仕立て(清水食品)

150グラム・実勢価格 324円(税込み)
150グラム・実勢価格 324円(税込み)

 21年4月発売。インドカレーの元祖・新宿中村屋とコラボしたカレー味のサバ缶。発売直後から計画以上の売れ行きを見せている。「スパイスやココナツミルクなどを使って青魚の臭みをうまく生かしている。本格的な味」(黒川氏)

サバカリー 本格麻辣仕立て(清水食品)

150グラム・実勢価格 324円(税込み)
150グラム・実勢価格 324円(税込み)

 21年4月発売。新宿中村屋とコラボした「サバカリー」シリーズの1つ。辛味に唐辛子の他、豆板醤やラー油を使い、隠し味にナンプラーやかつお節を加えた麻辣仕立て。「インドカレーの辛さとも、中華料理の辛さとも違う複雑でエスニックなカレーの味」(黒川氏)

金華さば 醤油煮(木の屋石巻水産)

170グラム・実勢価格 600円(税込み)
170グラム・実勢価格 600円(税込み)

 21年3月リニューアル発売。東日本大震災以来、生産がストップしていた人気商品の醤油煮が、10年ぶりに復活した。旬の時期に取れた大型の金華サバを、冷凍せず鮮魚のまま使用。宮城県産のしょうゆで味付けしている。「サバの血合い部分までおいしい。まろやかな味」(黒川氏)

ご飯がススムさばのキムチ煮(信田缶詰)

190グラム・実勢価格298円(税込み)
190グラム・実勢価格298円(税込み)

 20年発売。やや甘めのキムチが人気の、ピックルスコーポレーションのキムチ調味液で煮たサバ缶。辛みが苦手な人や子供にも食べやすい。「味が身の部分にまでよく染み込み、汁までおいしく、ご飯にかけて食べたい」(黒川氏)

おいしい缶詰 国産真いわしと野菜のトマト煮
(明治屋)

100グラム・実勢価格486円(税込み)
100グラム・実勢価格486円(税込み)

 15年発売。「おいしい缶詰」シリーズの中でも5本の指に入る不動の人気商品。「いわしのトマト煮の中では秀逸。濃いトマトの味とタマネギの甘みも感じられ、温めて食べれば手作り料理と遜色ない満足感」(黒川氏)

あいこちゃん 鰯水煮 食塩不使用(伊藤食品)

190グラム・実勢価格 324円(税込み)
190グラム・実勢価格 324円(税込み)

 21年3月発売。食塩を全く加えていないイワシ水煮缶。化学調味料や食品添加物も使用せず、旬の時期に取れた脂の乗った国産イワシを使用。「イワシ本来の味だけでも十分おいしい」(黒川氏)。同ブランドで激辛系新商品「あいこちゃん辛鯖味噌煮」も話題だ。

スルッとふた いわし(唐辛子一本入り)(ニッスイ)

150グラム・実勢価格 216円(税込み)
150グラム・実勢価格 216円(税込み)

 21年3月発売。サバ缶・イワシ缶の激辛ブームをけん引する新商品。缶を開けると丸々1本の唐辛子が存在感を放つ。「口の中でだんだん辛さが後を引く。ニンニクも利いて、インパクトのある味」(黒川氏)。ビールなどにも合う。

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