最近、様々なメディアで取り上げられることが増えているZ世代の「メンズメーク」。企業も男性向け化粧品を拡充し、市場が活性化している。なぜZ世代男子はメークに力を入れるのか――。「Zs」代表の牧島夢加氏が、学生に話を聞く座談会「Zs Talk」を通じて消費行動を分析する本連載。第4回は「メンズメーク」の今に迫る。
近年、メディアでも数多く取り上げられ、注目を集めているメンズメーク。YouTuberや韓流アイドルの人気が「男性もメークをする」という考えの広まりを後押ししています。BBクリームなど、メンズ用の化粧品ラインを展開するメーカーも増え、就活の面接で人前に出る際にメンズメークをするといったZsメンバーもいました。
そこで今回のZs Talkでは、「メンズメーク実践派」と「美容にこだわりなし派」に分かれたZ世代男子に、メンズメークを含めた美意識についてディスカッションをしてきました。Z世代男子の美容事情はもちろん、今後、より強く求められるジェンダーレスブランドの在り方のヒントが見えてきました。
「盛りたい」のではなく、「清潔感」がゴール
今回、Z世代の男性陣では、メンズメーク実践派もそうではない派からも共通して「清潔感」を重視しているという声が上がりました。そして、注目すべきは、彼らの「清潔感」という言葉には、「格好良くなりたい」というプラスの意味を必ずしも含んでいないようなのです。
かつてのメンズメークのイメージとしては、韓流アイドルががっつりアイライナーを引いていたり、原宿系男子が濃いめのチークを付けてかわいさを引き立てたりと、自分のすっぴん状態から映えた姿に変わることに夢中になっていたと思います。
しかし、今回ZsTalkで出会ったメンズメーク男子たちは、明らかにメークをしていると分かるレベルではなく、少し肌のトーンを明るくしたり整えたりと、清潔感をつくるための行為として捉えています。本人たちの自覚では、他人にモテることを意識してメークはしていないそうです。
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