コロナ禍でZ世代のギフト行動に変化が生まれている。相手の要望に100%応える贈り方に加え、自分の好きなモノを“推す”ギフトも目立つという。本人もZ世代である「Zs」代表の牧島夢加氏が、学生に話を聞く座談会「Zs Talk」を通じて生声を収集し、消費行動を分析する本連載。第3回は、「ギフト行動」を解説する。
コロナ禍で友人に会う機会が極端に減った結果、若者の間では自宅にギフトを送ることや、「LINEギフト」といったソーシャルギフトを使ってプチギフト交換を行うなど、「会えない中での友達との距離の縮め方」を意識するようになったと聞きます。
筆者自身も、バレンタインに友チョコをネットで購入し、互いの家に郵送し合ったり、会えなくなってしまった遠方の友人と特にお祝い事もないのにギフトを贈り合ったりするようになりました。コロナ禍以前であれば、贈り物をする必要もないと感じるほど仲の良かった関係だからこそ、会う頻度の減少とともにギフトで気持ちの強さを表すようになりました。
そこで、このコロナ禍で新たに生まれたギフトコミュニケーションに着目し、若者の間でギフトがどういった目的で使われているのか、「Zs Talk」でディスカッションしました。ギフトの選び方や、一風変わったギフトの活用方法など、若者のギフト事情について紹介します。
あわよくば一緒に推し活! 「布教ギフト」
Z世代で「推し活」がここ最近ブームになっていますが、ギフトシーンにおいても推し活行動が見受けられました。それが“布教ギフト”です。これは自分が推しているブランドやアイドル、おいしいと思ったスイーツなどを紹介し、友人にも同じ気持ちを味わってほしいという目的で贈るギフト行動です。

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