
- 全13回
お客をつかむ“技ありパッケージ”
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- 第1回
- 2021.06.14
売れる技ありパッケージデザイン続々 急増する冷食ニーズ争奪戦 コロナ禍による外出自粛や、テレワークによる在宅勤務の増加で、巣ごもり需要が拡大。自宅で楽しみを見いだそうとする人が多くなった。こうした気持ちに応えるように出てきたのが、パッケージの形状やデザインに工夫を加え、今までにない楽しみ方を提案する“技ありパッケージ”だ。最新テクノロジーのコストが下がり、新たな機能も打ち出せるようになった。デザインで市場を開拓するチャンスだ。 -
- 第2回
- 2021.06.14
お皿が不要なリモート飯 冷食「WILDish」が若者に大人気 「WILDish(ワイルディッシュ)」は、マルハニチロが2019年8月に発売した冷凍食品のブランド。レンジで袋ごと調理して、袋から直接食べられるのが特徴で、コンセプトは「この袋が皿になる!」。最初は「焼豚五目炒飯」などの米飯4品を発売し、人気を博したので20年3月にソース焼そばなどの麺3品と米飯1品を追加した。その後も市場の要望に応えながらラインアップを追加・変更。21年4月末では米飯5品と麺2品、総菜1品の計8品を販売している。 -
- 第3回
- 2021.06.15
塊肉を食べたいシニアに大受け 3000回試作した味の素スチーミー 「スチーミー」は、味の素が2020年3月に発売した合わせ調味料入りのパウチ商品だ。肉を入れてもみ込んで電子レンジで調理すれば、肉を加熱したいわゆる「チャーシュー」が出来上がる。当初は「豚チャーシュー用」を販売していたが計画以上の人気で、一時的に休売することもあったほど。21年2月には「鶏チャーシュー用」も追加した。 -
- 第4回
- 2021.06.15
袋で完結するホットケーキが2割増 思わぬアウトドア需要も開拓 森永製菓「もみもみホットケーキミックス」の2020年の売り上げが、巣ごもり需要を背景に大幅増となっていたことが分かった。卵や牛乳といったホットケーキ生地の材料をパッケージの中で混ぜ合わせ、フライパンに絞り出して加熱すればホットケーキを作れる商品。ボウルや泡だて器などの調理器具を用意したり片付けたりする手間が省ける点が受けた。 -
- 第5回
- 2021.06.16
難易度高い「俵形オムライス」が簡単に すごい容器の秘密とは 「好きな洋食メニュー」の上位に入る料理がオムライス。子供にも大人気だが、作ろうとすると「チキンライスを卵でうまく包めず破れてしまう」など、意外に難しい料理でもある。日本ハムが2020年2月に発売した「袋のままできるチキンオムライス」は、オムライス作りを楽しめるようにパッケージを工夫。子供と一緒に作るコンセプトで人気のレトルト商品となった。 -
- 第6回
- 2021.06.16
常識外れの箱なし「ハコネーゼ」で、創味が初の洋食市場に挑む コロナ禍による巣ごもり消費や、まとめ買い、買い置きの増加により、パスタやパスタソース市場は大きく伸びている。中でも成長著しいのがレトルトのパスタソースだ。その市場に新規参入したのが創味食品(京都市)。2021年3月1日にレトルトパスタソースの新ブランド「ハコネーゼ」の3商品を発売した。 -
- 第7回
- 2021.06.17
サッポロビールの新事業 顧客との共創ビールに経営トップも注目 2019年9月、サッポロビールは「HOPPIN’GARAGE(ホッピンガレージ)」と呼ぶ新しいサービス事業を開始するに当たり、アルミ製ビール缶のパッケージデザインにデジタル印刷技術を採用。生産ロットが1万個程度の少量生産のパッケージ印刷でも低コストになり、利益を出せる体制を実現した。 -
- 第8回
- 2021.06.17
浮世絵とプチプチが融合 海外やギフト市場で注目の包材とは 瓶や箱を覆う袋状の包装資材「浮世絵ぷちぷち」が人気だ。フィルムのシートに印刷した浮世絵を、プラスチック性の気泡緩衝材で覆った。浮世絵の美しさを持ちながら、外部からの衝撃に強い。従来の包装資材にはなかった付加価値を演出して、ギフト商品向けを狙った。 -
- 第9回
- 2021.06.18
自宅で気軽に「鏡開き」! たる酒日本一のメーカーが本気で開発 結婚式や祝賀会、開店セレモニーなど、お祝い事のめでたい雰囲気を一段と盛り上げてくれるのが鏡開きだ。大きなたる酒の蓋を豪快に叩き割り、なみなみとついだ酒を惜しみなく振る舞う。まさに祝福の日にふさわしい演出だ。ところが、新型コロナウイルス感染症の流行により、多くの人が集まるイベントは開催しにくくなり、お祝い事もなかなかできない。そんな中、自宅でも気軽に鏡開きを楽しめるコンパクトな紙製の鏡開きセットの売れ行きが好調だ。 -
- 第10回
- 2021.06.21
「アラビックヤマトのり」の中身がハチミツ! 塗りやすさも抜群 家庭で文具として使うのりの定番が、ヤマト(東京・中央)のロングセラー液状のり「アラビックヤマト」。鮮やかなオレンジ色のキャップでおなじみだ。キャップを外すと先端にスポンジが付いており、手を汚さず、ムダやムラがなく塗れる点が長年愛されてきた。この容器をそのまま蜂蜜のパッケージとして使ってしまったのが、「はちみつアラビックリ!?ヤマト」だ。 -
- 第11回
- 2021.06.21
シオノギのSDGsパッケージ QRコードで多言語表示、自動読み上げも ドラッグストアなどで誰もが購入できる一般用医薬品の情報を容易に取得できるよう、一般用医薬品を開発・販売するシオノギヘルスケア(大阪市)はパッケージのリニューアルに踏み切った。パッケージをSDGs(持続可能な開発目標)に配慮したユニバーサルデザインへ変更するというこの取り組みは、塩野義製薬と子会社であるシオノギファーマ(大阪府摂津市)、シオノギヘルスケアの3社が連携した合同プロジェクトだ。 -
- 第12回
- 2021.06.22
SDGs時代のパッケージデザインの難しさとは? デザイナー鼎談 SNSの影響力が増し、SDGs(持続可能な開発目標)への対応も迫られる。そんな時代のパッケージデザインの難しさとは……。30年間パッケージ専業のデザイナーを続ける三原美奈子氏と、インハウスのプロダクトデザイナー、佐々木拓氏、フォトディレクションも手掛けるアートディレクターの清水彩香氏の3人が、異なる視点からパッケージデザインについて語った。 -
- 第13回
- 2021.06.23
大阪城金虎消しゴムに隠された技術とは デザイン性とコスト両立 環境への配慮から、紙製のパッケージが見直されている。プラスチック製のパッケージを紙製に切り替えるメーカーも増えつつある。ただ、紙を使うメリットを生かし、デメリットを最小限に抑えるには、知識と技術が不可欠だ。