2020年春先の新型コロナウイルス感染拡大に際し、客室稼働率の低下を「テレワーク応援プラン」などの提供でカバーに動いたホテル業界。21年に入ると、長引くコロナ禍対策として、サブスクリプション型の長期滞在プランの提供が相次いだ。そこに東急グループが「自由な移動」を持ち込んで好評を得ている。

東急グループが運営する全国39カ所の宿泊施設に移り住み放題の定額サブスクが登場(写真は渋谷ストリームエクセルホテル東急の客室)
東急グループが運営する全国39カ所の宿泊施設に移り住み放題の定額サブスクが登場(写真は渋谷ストリームエクセルホテル東急の客室)

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 帝国ホテルが2021年2月1日、新規事業として発表した「サービスアパートメント」は、月額36万円(税・サービス料込み、以下同)であの帝国ホテルに住めるとあって大きな話題となり、3月15日から7月15日まで用意した99室は即日予約が埋まった。ホテルニューオータニも朝昼夕3食プラス掃除・洗濯付きで月額75万円の長期滞在プラン「新・スーパーTOKYOCATION」を発表。その後、ストリングスホテル東京インターコンチネンタル「シナガワ・ロングステイ by InterContinental」(30泊39万円~)、京王プラザホテル「西新宿ニューライフスタイル」(30泊16万円~)など、長期連泊サブスクプランの導入が相次いだ。

 この動きに対し、「多拠点移動型」という新たな潮流を持ち込んだのが東急だ。同社が4月5日に発表した新サービス「tsugi tsugi(ツギツギ)」は、日本全国39カ所の東急ホテルズと東急バケーションズ施設を定額で自由に移り住むことができる定額制回遊型住み替えサービス。「『ただいま』と帰る場所をツギツギと巡る、旅するような暮らし方」がコンセプトだ。

【特集】ワーケーション&多拠点生活のリアル
【第1回】 ワーケーションに厚労省がお墨付き 「働く場所の自由化」が加速
【第2回】 東急「多拠点宿泊サブスク」に933人殺到 会社員が半数占める ←今回はココ
コンセプトは、「ただいま」と帰る場所をツギツギと巡る、旅するような暮らし方
コンセプトは、「ただいま」と帰る場所をツギツギと巡る、旅するような暮らし方

 全国39の宿泊施設は、主要都市部の他、北は札幌から軽井沢、箱根、伊豆(今井浜、伊豆高原、下田)、蓼科、京都、神戸(元町、三宮)、那覇、そして宮古島まで、観光地にも点在する。料金は30泊で18万円、60泊で36万円。同伴者1人まで無料で、週末も追加料金なし。宿泊希望先のホテルに空きがある限り、予約して利用できる。

 21年4月末から「60泊体験プラン」を50人、5月末から「30泊体験プラン」を50人の先行体験メンバー計100人を募集したところ、933人の応募があったという。うち727人が30泊プランに集中したが、60泊=2カ月という長期プランにも200人以上の申し込みがあり、4倍超の抽選になった。

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