
2021年上半期の雑貨分野では、エコ意識の広がりでマイボトル市場が急成長した。特に象印マホービンの「ステンレスマグ SM-ZA」が前年比250%の売り上げを記録。栓とパッキンを一体化した構造が、ラクに洗えると大きな支持を獲得した。大根おろしをネコの形にするSNS映えグッズや、商品発送に便利な新発想の梱包材なども売れた。
※日経トレンディ2021年6月号の記事を再構成
“脱プラ”などエコ意識の広がりでマイボトル市場が急成長。その中でヒットを飛ばしたのが、象印マホービンの「ステンレスマグ SM-ZA」だ。栓とパッキンを一体化した業界初の「シームレスせん」を新たに開発。「分解して洗うのが面倒」という不満を解消し、外出自粛のコロナ禍で増えた日々の食器洗いの負担を少しでも軽くしたい人が次々と手に取った。
これまでは、ステンレスボトルの蓋を清潔に保てるようにあえて分解しやすい設計にしていたが、「消費者の洗い方や購入基準が大きく変化していることに気付いた」(象印マホービン)。そこで手入れを簡単にできるシームレスせんの開発に取り組んだが、素材が異なる栓(樹脂)とパッキン(ゴム)は一体化が困難で、商品化まで5年かかったという。
【上半期ヒット大賞】「ラクに洗える」で支持獲得
ステンレスマグ SM-ZA(象印マホービン)
分解して洗浄していた従来品での「洗うのが面倒」「着け忘れやすい」「紛失しやすい」というストレスを解消。21年2月にはワンタッチタイプでのシームレスせん対応商品「SM-WA」も発売。シームレスせんを搭載したシリーズ累計で前年比250%の売り上げを記録した。
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