日用品ジャンルでもやはり、「新しい生活様式」の中で販売を伸ばす商品が目立った。2021年上半期ヒット大賞を獲得したのは、花王が「ビオレ」ブランドで展開する手指用消毒剤。この半年間で圧倒的トップの地位を確立した。ファション性の高い不織布マスクや、花粉対策シールなども売れた。今後のブレイク候補では、新たな消臭技術を取り入れた柔軟剤や「紙カミソリ」などに注目だ。

※日経トレンディ2021年6月号の記事を再構成

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 家庭でも外出先でも今や日常となったのが、消毒液や消毒スプレーを手指に付けてこすり合わせる光景。日経POS情報によると、2020年10月~21年3月の手指用消毒剤(皮膚洗浄剤)の市場規模は、前年同期比で2.4倍に膨らんだ。そこで圧倒的なトップシェアを獲得したのが、花王の「ビオレ」シリーズだ。

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【上半期ヒット大賞】圧倒的トップメーカーに躍進
ビオレの手指用消毒剤(花王)

 「ビオレu」と「ビオレガード」の両ブランドで、ポンプやスプレー、携帯型など様々なタイプの手指用消毒剤をそろえる。花王の手指消毒剤に限れば、同期間の販売は前年同期比7倍強と市場のけん引役となっている。

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 コロナ感染拡大を受け、花王は20年春以降に「ビオレu 手指の消毒液」を中心とした手指用消毒剤の生産体制を20倍に増強。「ビオレガード」ブランドでスプレータイプの商品も追加した。「安心感と、ベタつかない使い心地の良さが消費者に支持された」(花王)ことで、家庭向けの商品供給が潤沢になった同年夏場以降は30%台半ばのシェアを維持。2位以下にダブルスコアを付ける。

■手指用消毒剤市場で首位独走の態勢に
■手指用消毒剤市場で首位独走の態勢に
注)日経POS情報のPOSデータ(全国スーパーマーケット+RDS・皮膚洗浄剤カテゴリー)を基に作成した主要メーカーのシェア推移
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 スキンケアでなじみのあるブランドという強みは大きく、多くの消費者が安心感を持って手に取った。20年11月にビオレガードから発売した高濃度エタノールのスプレーや薬用消毒シート、薬用消毒タオルの新商品も好調で、トップメーカーの地位はこの半年間で揺るぎないものとなった。

 食品に直接かける除菌スプレーという、これまで一般家庭ではなじみが薄かったジャンルで販売を伸ばしたのは、フマキラーの「食品用アルコール除菌フードキーパー」。20年10月の発売から6カ月で、当初計画(30万本)を上回る35万本を出荷した。ステイホームで家庭で料理を作る機会が増え、作り置きのおかずや余った料理を保存する際に、傷みや菌が気になるという人の需要を掘り起こした。

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