コンビニで大きなヒットを飛ばしたのが、ファミリーマートの高級おにぎり「ごちむすび」。大きな具材の魅力と店頭露出の強化で、コロナ禍でのプチぜいたく需要を捉えた。セブン-イレブンではチーズケーキのアイス、ローソンではチーズの揚げ物が人気獲得。外食分野では植物肉バーガーが意外なヒットとなった。

※日経トレンディ2021年6月号の記事を再構成

 コンビニ分野のヒットは、超定番商品のおにぎりから生まれた。ファミリーマートが2020年10月に投入し、累計販売が5000万個に到達した「ごちむすび」だ。脂の乗ったさばや熟成たらこなどの具材がぎっしりと詰まった高級路線を狙ったおむすびで、価格は最高198円(税込み)。値は張るものの、定番の「大きな鮭はらみ」では切り身のサイズを通常品の約1.4倍にするなど、しっかりとした食べ応えと味で勝負。高級おにぎり自体はこれまでもあったが、計4種類を同時展開するなどの工夫がヒットにつながった。

前回(第6回)はこちら

【上半期ヒット大賞】ぎっしり具材のおにぎりがヒット
ごちむすび(ファミリーマート)

 20年10月の発売後、21年3月には累計4000万個、4月には5000万個に達した。ラインアップを倍増させ、パッケージを具材写真でそろえたことで店頭での露出が強まり、コロナ禍でプチぜいたくをしたいと考えていた消費者の目に留まった。

 セブンイレブンでは、人気のチーズケーキネット通販店「Mr.CHEESECAKE」とのコラボレーションスイーツが話題を呼んだ。20年12月にアイスを発売すると、入手困難なMr.CHEESECAKEが開発したスイーツが全国どこででも手軽に手に入るとあって、SNSで話題に。ただ数量限定で、入手の難しさから“幻のアイス”とも呼ばれ、想定より早く販売が終了した。量産体制を整えたうえで21年2月から3月にかけて再発売し、やはり売り切れ店舗が続出した。

このコンテンツ・機能は有料会員限定です。

有料会員になると全記事をお読みいただけるのはもちろん
  • ①2000以上の先進事例を探せるデータベース
  • ②未来の出来事を把握し消費を予測「未来消費カレンダー」
  • ③日経トレンディ、日経デザイン最新号もデジタルで読める
  • ④スキルアップに役立つ最新動画セミナー
ほか、使えるサービスが盛りだくさんです。<有料会員の詳細はこちら>
2
この記事をいいね!する