5倍売れた「プチッとうどん」 1人分ランチの新市場創出【食品】(画像)

2021年、新型コロナの影響が続く中での上半期ヒット商品と下半期ブレイク予測を総まとめする特集の第3回。「食品」部門では、1人分の昼食を作りやすいポーションタイプのだし「プチッとうどん」が大ヒット。大きなサイズの冷凍唐揚げや、薫製風味付きのマヨネーズなども売れた。下半期は、たんぱく質を強化したカップヌードルや常温で長期保存できるレトルト食品などにも注目だ。

※日経トレンディ2021年6月号の記事を再構成

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 普通のインスタント食品やレトルト食品はもう飽きた――。外食しづらい期間が長引いたことにより、1食分から手間をかけずに作れて飽きがこない食品に人気が集まった。その象徴が、エバラ食品工業の「プチッとうどん」シリーズだ。1人分のうどんつゆがポーション容器に入っており、「釜玉」「すだちおろし」「麻辣」などをラインアップ。自分で作ると手間がかかる味が、ゆでたうどんにかけるだけで完成する。2021年2月には「ゆず塩鯛だしうどん」も追加した。「人数分だけ用意しやすい」「いつでも新鮮」「選択肢が多い」といった特徴が、テレワーク中にさっとランチを作りたいと考えるビジネスパーソンや主婦らの支持を得た。

【特集】2021年 上半期ヒット大賞&下半期ブレイク予測
【第1回】 21年上半期にヒットした商品は? 大賞14商品を一挙紹介
【第2回】 YOASOBIや北村匠海を輩出 「THE FIRST TAKE」大ヒットの理由
【第3回】 5倍売れた「プチッとうどん」 1人分ランチの新市場創出【食品】←今回はココ

【上半期ヒット大賞】かけるだけで釜玉 在宅勤務需要も取り込む
プチッとうどんシリーズ(エバラ食品工業)

 そのままで使えるストレートタイプのうどんつゆで、ポーション容器に1人分ずつ入っているのが特徴。21年2月に、ラインアップは6種類となった。「プチッと鍋」シリーズで築いた知名度を生かし、コロナ禍で20年に18年比で549%と大きく売り上げを伸ばした。実勢価格249円(4個入り・税込み)。

 売り上げが急上昇したのは、1回目の緊急事態宣言が発令された20年春から。同社としては初めて「うどんつゆ(ストレート)」のカテゴリーでシェア1位となった。そして例年なら客の反応が鈍くなる時期の21年3月が前年同月比で約2.5倍となるなど、その勢いは落ちなかった。

 ハウス食品の「やさしく夜遅カレー」も、カップ入りで手軽に1食分を食べられることから、21年2月に発売すると目標の1.5倍が売れた。「まろやか完熟トマト&5種の野菜」など2種類あり、とろっとしたポタージュ仕立てで腹持ちが良い。カロリーも約90キロカロリーに抑えられており、主に20~30代の単身女性の支持を集めた。

【上半期ヒット】ご飯無しでも満足の新機軸カレー
やさしく夜遅カレー(ハウス食品)

 3分の1日分の野菜が入った、カップ入りのカレー。「罪悪感なく食べられるカレー」という、ありそうで無かったコンセプトが、残業した際に手軽に夕食をすませたい20~30代の単身女性などに受けた。実勢価格249円(税込み)。

 コロナ禍で備蓄食を日常的に食べながら補充する「ローリングストック」が注目されたのを追い風に、冷凍食品は軒並み好調だった。特に味の素冷凍食品「ザ★から揚げ」のように、メインディッシュになる本格派がよく売れた。

【上半期ヒット】町中華のようなガッツリ唐揚げで外食気分
ザ★から揚げ(味の素冷凍食品)

 1個当たり約45グラム、従来品の約1.3倍と大きいサイズが特徴の冷凍唐揚げ。町の中華料理店の唐揚げをイメージして、ニンニクの香りを利かせ、ガッツリとした味にした。外食がしづらい状況下で、食べ応えがありながらレンジだけで出来上がる点がヒットにつながった。

【上半期ヒット】冷凍米飯に新顔 高齢者需要も取り込む
かつおだし香るじゃこ焼めし(ニチレイフーズ)

 かつおだしのじゃことネギが入った冷凍焼き飯。電子レンジかフライパンで温めて食べる。冷凍米飯のカテゴリーはチャーハンが主流だったが、油ものを控えたいという健康志向を狙って発売。焼津産のかつお節をベースに、かつお節粉やたまりしょう油を使って優しい味わいに仕上げた。冷凍食品を普段あまり食べない高齢者の需要も取り込んだ。

【上半期ヒット】ロングセラーカップ麺が売上倍増
MARUCHAN QTTA(クッタ)(東洋水産)

 17年に登場したロングセラーカップ麺。リニューアルで、フレーバーごとに異なる麺を採用したほか、スープのコクの深みを増した。実勢価格212円(税込み)。20年10月~21年3月に前年同期比200%以上の売り上げとなった。

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