
アプリもプロダクトも総合的にデザインし、サービスの立ち上げや開発に携わるtsug(東京・港)の代表の久下玄氏。ドコモ・バイクシェア(東京・港)の端末やアプリのデザインも手がける久下氏に、昨今のUX(ユーザーエクスペリエンス)デザインのトレンドや、UXに優れた注目の4つのサービスについて聞いた。
tsug代表
──最近のWebサービスの動向は?
久下 玄氏(以下、久下) 外出しにくいこともあって、生活に占めるウエートが大きくなっているのが、フリマやEC、フードデリバリーなどのサービス。アプリ内で完結しないため、「買って届いて使って」を分断することなく1つの体験としてつなぐUXが重要になっています。画面単体で言えば、見た目が洗練され、使い勝手も良いのは今では当たり前になっています。“画面内のボタンと親指との接点”ではなく、“オンラインとオフラインの統合設計”が、UXデザインの新しいトピックです。
──統合設計のために重視すべき要素は?
久下 何を軸とするか。例えば、ホテルで言えば、予約はアプリやWebでも、最終的な価値はホテルで気持ちよく過ごすこと。メインとなる価値を中心に、1つの体験として設計する必要があります。
──UXデザインに優れたサービスは?
久下 「STORES」は、企業統合を経てECサイト機能とオフラインの決済機能、予約ツールを統合することで店舗のフロントサービスを総合的に提供しています。家計簿プリカサービス「B/43」は、使うお金をポケットに分けられるなど現実の体験にフォーカス。「giftee」は、ギフトを受け取るうれしさをオフラインで再現しています。「クックパッドマート」は、レシピサイトの強みを拡張するサービスです。
──UXデザインで重要なのは?
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