最高のオンライン体験をデザインせよ

コロナ禍で増えたオンライン飲み会を狙った新サービス「nonpi foodbox」が人気だ。幹事が同社のサイトから人数分を申し込むと、当日、参加者の自宅へ1人分のつまみやドリンクなどをワンセットにして直接届けてくれる。つまみには和食や洋食の定番メニューのほかに、地方や都内の有名店と一緒に開発したグルメメニューも用意した。

おいしいつまみと酒で、楽しいオンライン飲み会につなげる。写真は「スタンダードプラン」で1人当たり3850円(税、送料込み、以下同じ)。「洋」と「和」があり、4つのピンチョス、9つのつまみ、3本のドリンクなどで構成
おいしいつまみと酒で、楽しいオンライン飲み会につなげる。写真は「スタンダードプラン」で1人当たり3850円(税、送料込み、以下同じ)。「洋」と「和」があり、4つのピンチョス、9つのつまみ、3本のドリンクなどで構成

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 「nonpi foodbox」を手がけるのは、社員食堂など法人向けフード事業を手がけるノンピ(東京・港)。2020年8月にスタートした。法人需要を狙っており、参加者はおいしいつまみや酒を味わえる。今までにない体験は会話を弾ませ、オンライン飲み会は大いに盛り上がりそうだ。

 メニューの豊富さだけではない。一般的なケータリングサービスと差異化するため、「幹事さんが楽になる」ことを基本方針としてサイトを開発。参加者への料理手配の状況や、申し込み後の支払い方法や時期などを画面に表示し、幹事の確認業務が簡単になるようにした。

オンライン飲み会の幹事は、ノンピのサイトで飲み会の開催日やメニューを選び、参加者の名前/メールアドレスを入力すれば、ノンピが参加者にメールを送り、参加者に配送先を入力してもらう。幹事は配送手配の手間が省け、参加者の住所も知らなくて済む。ただし参加者の誰がノンピに回答したかは確認できるようにした
オンライン飲み会の幹事は、ノンピのサイトで飲み会の開催日やメニューを選び、参加者の名前/メールアドレスを入力すれば、ノンピが参加者にメールを送り、参加者に配送先を入力してもらう。幹事は配送手配の手間が省け、参加者の住所も知らなくて済む。ただし参加者の誰がノンピに回答したかは確認できるようにした
申し込み後の支払いの方法や時期、領収書の受取方法など、幹事が「いつまでに、何をすればよいか」が画面で分かる。見積書や請求書もダウンロードできる
申し込み後の支払いの方法や時期、領収書の受取方法など、幹事が「いつまでに、何をすればよいか」が画面で分かる。見積書や請求書もダウンロードできる

 21年5月末で累計約3000社が利用。ユーザー数は延べ15万人に達した。プロジェクトや部署での懇親会、新入社員の歓迎会、ランチミーティング、取引先の接待などで、オンライン飲み会のサポートという新しい市場を開拓している。企業によっては社内のポータルにnonpi foodboxへのURLを表示させ、社員の意思疎通を高めるいわゆる“チームビルディング”向けとして積極的に利用を推奨する例もある。毎月延べ60回も活用した企業も出てきたほど。23年2月までに累計1万社の獲得を目指しており、売上高は未公表だが、同社の既存事業を超える勢い。

 「当初は必ずしもニーズは明確ではなかった。社内でサービスの使い勝手を研究して開始したところ、1カ月で約1000社が利用するなど、法人需要の手応えをつかんだ。オンライン飲み会は新たなコミュニケーション手段になる」と取締役CTO(最高技術責任者)兼CPO(最高製品責任者)の中筋丈人氏は期待する。オンライン飲み会というと、友人同士のイベントとして開催されることが多いが、法人需要の開拓にうまくつなげた。

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