電通グループがまとめた新時代の購買・販売体験(ショッピングエクスペリエンス)に関するホワイトペーパー「NEW SHOPPING EXPERIENCE REPORT 2021」から、今回は「家電品業界」を紹介する。アマゾンをはじめとするECが広がる中、顧客とのつながりや体験をいかに生み出していくかが鍵となる。

家電の販売には、店舗で商品を見てECで購入する「ショールーミング現象」を逆手に取るような戦略も必要となってくる(写真/Shutterstock)
家電の販売には、店舗で商品を見てECで購入する「ショールーミング現象」を逆手に取るような戦略も必要となってくる(写真/Shutterstock)

 電通グループ7社はOMO(オンラインとオフラインの融合)時代に沿った購買体験をデザインするプロジェクト「dentsu SX(エスエックス)」を、米国のコンサルファームfrog design(フロッグデザイン、以下frog)と共同で立ち上げた。OMO時代の新リテールを展望するホワイトペーパー「NEW SHOPPING EXPERIENCE REPORT 2021」から、本記事では「家電品業界」の項目を紹介する。

関連リンク(クリックで別ページへ):
「dentsu SX」のWebサイト
「家電品業界」のホワイトペーパー

ショールーム的な役割を担う家電量販店

 近年のEC事業の登場によって、リアルでの販売店舗はある課題に直面しています。それは、顧客が店舗で実物を確認するものの、より価格の安いネットで購入するといった「ショールーミング現象」です。この傾向は特に、インターネットに対してなじみのある若い世代で強く見られています。このため、家電量販店の多くは商品を大量に仕入れて大量に販売するといった、従来型の薄利多売なビジネスモデルから脱却することが求められています。

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