ビジネスシーンではオンライン会議が当たり前になってきた。そうした会議でストレスを感じるのは、実は映像よりも音声の聞き取りづらさだ。音質改善には、まずはマイクを変えるだけでも大きな効果が見込める。オーディオテクニカやサンワサプライ、アップルのAirPods Proなど、オンライン会議で使われている様々なタイプの製品を用意し、実際のマイク音質を検証した。

※日経トレンディ2021年5月号の記事を再構成

 テレワークはもはや“長期戦”ではなく、“日常”だ。特にパソコンを使ったオンライン会議はビジネスシーンではすっかり当たり前の光景になった。

 オンライン会議でストレスを感じるのは、実は映像よりも音声の聞き取りづらさだ。市場調査やコンサルティングを行うジェイ・ディー・パワー ジャパンのアンケート調査によると、オンライン会議利用中の不具合やトラブルのトップ(35%)に挙がったのが「音声が聞き取りにくい」だった。音声が相手に伝わらなければ、そもそも会話が成り立たない。

 音質改善には、まずは使っているマイクを変えるだけでも大きな効果が見込める。ノイズが少なく自然な声を拾うことができ、長時間聞いても相手にストレスを感じさせないマイクはどれか。オンライン会議に向く様々なタイプの製品を用意し、実際の音質を検証してみた。

テスト方法/洗足学園音楽大学講師の生形三郎氏協力の下、防音室内で各マイクの周波数特性や音質をチェック。高速スペクトラムアナライザーソフトウエア「WaveSpectra」(efu氏作成)でキャプチャした波形を今回の分析結果として掲載した。波形図の横軸は音の周波数で左側が低い音(低周波)、右側が高い音(高周波)。縦軸はそれらのレベル(強さ)を示している。また、各マイクを用いて音声を録音し、聞き取りやすさやノイズの違いなども比べた
テスト方法/洗足学園音楽大学講師の生形三郎氏協力の下、防音室内で各マイクの周波数特性や音質をチェック。高速スペクトラムアナライザーソフトウエア「WaveSpectra」(efu氏作成)でキャプチャした波形を今回の分析結果として掲載した。波形図の横軸は音の周波数で左側が低い音(低周波)、右側が高い音(高周波)。縦軸はそれらのレベル(強さ)を示している。また、各マイクを用いて音声を録音し、聞き取りやすさやノイズの違いなども比べた
周波数特性は小型のフルレンジスピーカーを用い、再生した標準ノイズ(ホワイトノイズ)の音を各マイクで拾い測定した
周波数特性は小型のフルレンジスピーカーを用い、再生した標準ノイズ(ホワイトノイズ)の音を各マイクで拾い測定した

この記事は会員限定(無料)です。

有料会員になると全記事をお読みいただけるのはもちろん
  • ①2000以上の先進事例を探せるデータベース
  • ②未来の出来事を把握し消費を予測「未来消費カレンダー」
  • ③日経トレンディ、日経デザイン最新号もデジタルで読める
  • ④スキルアップに役立つ最新動画セミナー
ほか、使えるサービスが盛りだくさんです。<有料会員の詳細はこちら>
20
この記事をいいね!する