
日本のアウトドアシーンをけん引するリーディングカンパニー、スノーピーク。ヒット商品を市場に送り続け、コロナ禍でも業績絶好調の同社にフォーカスを当てた特集。第2回は山井太(とおる)会長が自ら本腰を入れている、米国市場での事業展開について話を聞いた。
米国で鳴かず飛ばずの十数年
「過去1年で1回以上キャンプに行ったことのある人は、日本だと800万~900万人。対して米国は1億6000万人もいる。米国のアウトドア市場はGDPの2%といわれているから、2019年の市場規模は約4300億ドル(約47兆3000億円)という途方もない大きさだ」――。
【特集】トップ激白 スノーピークのヒット考
【第1回】 「市場調査は意味がない」 スノーピーク会長、モノ作りの核心
【第2回】 20年越しのリベンジ 会長が明かすスノーピーク流・米国攻略法←今回はココ
【第3回】 コロナ禍にアパレルをどう伸ばすか スノーピーク3代目が語る要諦
【第4回】 スノーピークが新潟に巨大テーマパーク構想 モノづくりの先へ
【第5回】 会長と社長、父娘の本音対談 コロナ後に待つスノーピークの未来
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日本と米国、アウトドア市場のスケールの違いについてスノーピークの山井太会長は力説する。会長自身、19年後半から米国事業のスケールアップに取り組むため、オレゴン州ポートランドに軸足を移している。コロナ禍で現在は一時帰国しているが、同社の米国進出の狙いはこの巨大なマーケットにある。ちなみに矢野経済研究所によると日本のアウトドア市場は19年で約5169億円だから、米国は日本の90倍以上もの規模がある。山井会長が意欲を燃やすのもうなずける。
「日本での売り上げが落ちていた1996年に、海外進出の一環で米国に会社を立ち上げました。戦略としては、第1段階がバックパッカーをターゲットにした超小型ストーブを投入してブランディングを展開する。その後、第2段階として日本のキャンプ文化の輸出を考えていました」
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