情報共有が圧倒的にうまくいく トヨタ式「日常管理板」とは(画像)

会議やプレゼンの成功を左右する一つの要素は、いかに情報共有がしっかり行えているかだ。トヨタ式では、情報共有を徹底するべく、ボードに部署それぞれの目標や進捗を1枚のボードに記した「日常管理板」を使うという。製造業以外の業種でも活用するにはどのように運用するべきか。トヨタ式の業務改善コンサルティングを行うOJTソリューションズを訪ねた。

 「カイゼン」などの「トヨタ生産方式」という現場マネジメントのノウハウが、世界中の企業で参考にされている。そんなトヨタ自動車の生産現場で活用されているノウハウから、実はオンライン時代のコミュニケーションも学ぶべきことがある。

 濃いコミュニケーションが取りづらいオンライン時代。その解決につながるトヨタ式の情報共有の方法が、「日常管理板」だ。

 日常管理板とは、会社の方針や目標を現場が取り組む課題にブレークダウンして、一枚のボードなどにまとめるという情報共有の方法だ。ボードに部署の目標やそれに関係する数値を記入していき、それを人目に付く所に大きく掲示。全員で共有する。

あらゆる部署の目標や進捗の数字などの情報が詰まった日常管理板の前で、議論をする光景
あらゆる部署の目標や進捗の数字などの情報が詰まった日常管理板の前で、議論をする光景

 トヨタ式の業務改善コンサルティングを担うOJTソリューションズの高木新治氏は、長年トヨタの生産現場で従事してきた経験を持つ。日常管理板について、「目標の指標に対してうまく進んでいるのか、あるいは良くないのかを明確化するとともに、どちらもその要因が何なのかを全員で共有するツールで、生産現場だけでなく、様々な職場で取り入れられる」と説明する。

トヨタ式の業務改善コンサルティングを担うOJTソリューションズの高木新治氏。右の書籍は『トヨタの日常管理板 チームを1枚!で動かす』(OJTソリューションズ著・KADOKAWA)
トヨタ式の業務改善コンサルティングを担うOJTソリューションズの高木新治氏。右の書籍は『トヨタの日常管理板 チームを1枚!で動かす』(OJTソリューションズ著・KADOKAWA)

 具体的には、ホワイトボードなどに紙を張ったり直接文字を書き込んだりして、縦横のマトリクス状に様々な情報を詰め込んでいく。一番上の列には課題に基づく「方針・目標」を掲示。その下の列には「達成するための数値目標」として、データなどを明示する。一番下の列は「改善・問題解決のテーマと進捗」で、目標達成にひも付く問題について、改善のための対策などを共有する。

 ポイントは、これを複数のジャンルについて同列に並べて見えるようにすることだ。それぞれのジャンルについて方針・目標から同様に落とし込んだ数値目標と進捗が並ぶ。

 ジャンルは、トヨタの生産現場では「安全」「品質」「生産」「原価」「人材育成」という「5大管理項目」に設定し、それにひも付く目標を掲げている。例えば品質なら「不良を作らない」、安全なら「職場災害ゼロ」となる。こうすることで、社内で自分の部署はもちろん、別の部署や担当が掲げている目標や進捗も一目で理解できるのだ。

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