ECサイトの訪問者が、検討中の商品やサイト内で目に留まった商品について、より詳しく知りたいと思うのは自然なことだ。そこに知りたい情報が十分に掲載されていれば、購買意欲の向上にもつながるだろう。すぐに購入に至らなかったとしても、「顧客のことを考えている丁寧なサイトだ」と、好印象を与えることはできるかもしれない。第8回では集客効果の高いコンテンツ制作のこつを4つの基礎知識からひもといていこう。
検索サービスを使って能動的に商品を探してECサイトを訪問した消費者は、当然ながら「知りたい」や「買いたい」といった意欲が高い。SNSなどで情報に触れて訪問した受動的な消費者に比べて、商品ページなどに掲載されている情報を積極的に読み取ろうとする傾向が強いと考えられる。
そうした消費者が欲するコンテンツがWebサイト上に十分に掲載されていれば、「利用者にとって有益である」と「Google」などの検索サービスが評価し、ECサイトや商品ページが検索結果の上位に表示されやすくなる。そうなれば、検索する多くの消費者の目に触れる機会が継続して増え、結果として検索経由の集客も見込めるようになる。
では、「検索サービスに『利用者にとって有益である』と判断されるコンテンツ」の内容とはどのようなものなのだろうか。その答えとして、「検索意図に沿ったコンテンツの制作」が重要なポイントとして挙げられる。専門性が高く、見やすく、信頼性のあるコンテンツを制作したとしても、検索意図に沿わない、つまり検索需要が少ない記事を用意してもなかなか集客には結びつきにくい。
「どのようなキーワードで検索している消費者が多いのか」「どのような情報を求めている消費者が多いのか」と、消費者の検索意図(≒疑問や知りたいこと)の仮説を立て、その答えとなる情報をコンテンツとしてまとめることが、ECサイトにおけるコンテンツライティングのポイントの1つと心得よう。
では、その検索意図はどうやって把握すればいいのか。その方法と、さらに具体的なライティングについて4つの基礎知識としてまとめた。
アルゴリズムより消費者理解を心掛けるべし
1つ目は「検索サービスのアルゴリズムを知ろうとするのではなく消費者心理を理解し、想像する」ことだ。コンテンツ制作をする際、Googleなどの検索サービスのアルゴリズムを理解しようとしがちだが、そのアプローチはいったん忘れよう。
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