連載の第4回ではECサイトを運営するに当たり、集客の要である検索サービスを有効活用するために消費者心理にどう寄り添うべきかを整理し、関連した情報の拡充が集客に有効であることを紹介した。しかし、集客して終わりではない。集客先、すなわち商品ページが売れるつくりになっている必要がある。第5回からは「売れるページづくりの極意」を紹介していく。実際の改善活動に入る前に、まずは3つの下準備をすることで成功の確率を高められる。

(写真/Shutterstock)
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 「ECにおいて商品ページは重要」という前提に異論はないだろう。だが、「なぜ」を説明するとなると、言葉に詰まる人がいるかもしれない。そこで、まずはこの点をクリアにしておこう。

 新型コロナウイルス感染症拡大の影響などもあり、ここ数年で多くの企業がEC事業に本腰を入れるようになった。EC事業を展開するに当たり、莫大な広告費を投じても、購入に結びつかなければ売り上げを効率的に伸ばすことはできない。

 ここで、あらためてEC事業における重要な指標を掛け合わせた「売上の公式」を確認してみよう。売り上げを増やすためには、「ユーザー数」「CVR(コンバージョン率)」「客単価」の3つが重要な指標になる。これらの項目をすべて上げるのが理想だが、指標によって難易度が異なる。例えば、客単価を上げるには「1人当たりの購入商品の数を増やす」「商品の販売価格を上げる」など、実施可能な施策の幅が狭い。

EC事業の売り上げは「ユーザー数」「CVR(コンバージョン率)」「客単価」の掛け算で導き出せる。これらの指標を底上げすることが事業の成長につながる
EC事業の売り上げは「ユーザー数」「CVR(コンバージョン率)」「客単価」の掛け算で導き出せる。これらの指標を底上げすることが事業の成長につながる
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 そこで、まずはそれ以外の2項目の数値を上げていくことを目指すといいだろう。ユーザー数とCVRを高める施策案は図版でグレーの部分に記している。前回はこれらの施策の中から検索サイト経由で集客し、ユーザー数を増やすためのノウハウをお伝えした。

 そうした集客策で商品やサイトを認知し、興味を持ってWebサイトを訪問した際、最初の接点は「商品ページ」になる。つまり、商品ページは購入の決め手になり得る最も重要な場所であり、コンバージョンに大きく寄与するタッチポイントである、というわけだ。オフラインの店舗でいえば「接客」に当たる接点ともいえよう。だからこそ商品ページは重要なのだ。ここを改善することで、「店舗で商品を手に取った」来店者に適切な接客を実施して購入に結びつけることができ、売り上げと利益率の向上につながる。

ペルソナの具体化で顧客の理想像を把握

 では具体的に、優れた商品ページを作成するための下準備に移ろう。必要なのは、「ペルソナ」「カスタマージャーニーマップ」「競合調査」だ。これは既に商品ページが存在する場合の改善策としても役立つだろう。以下、順を追って説明していく。

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