企業のEC推進における基礎知識と実践方法について解説する本連載。第1回は、ECサイトを運営する上で、基本的な売り上げ構造と、売り上げを増やすための改善の要となる指標の用語について解説する。言葉を理解し、自社の事業内容に基づいて設計することの大切さを学ぶことで、成果の出るECサイト運営につながるはずだ。

(写真/Shutterstock)
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 ECサイトのマーケティングの具体論を始める前に、まずは下図のネット販売の基本「売上の公式」を参考に売り上げの基本構造を解説していきたい。基本構造を理解することで、売り上げ向上に重要な指標を整理できる。

ECサイトの「売上の公式」はユーザー数、CVR(成約率)、客単価の掛け合わせで算出できる
ECサイトの「売上の公式」はユーザー数、CVR(成約率)、客単価の掛け合わせで算出できる

 ECサイトの売り上げは「ユーザー(訪問者数)」「CVR(成約率)」「客単価」の3つの掛け算で算出できる。月間16万人が訪れるECサイトで、CVRが5%、客単価が5000円なら、月間の売り上げは4000万円となる。すなわち、EC事業におけるマーケティング施策は、これら3つの数字を高めていかなければ売り上げは上がらない。集客策でサイトの訪問者を増やし、商品を買いやすいサイト構造にすることでCVRを高める。そして、併せ買いを促したり、購入頻度を増やしたりして客単価を増やすことで売れるECサイトになる。

 当然、並行してこれら3つの重要指標を高めていくことが理想だ。だが、最初から複数の施策を実施すると十分な検証がしづらくなる。また、客単価の向上には商材の充実や高度な顧客コミュニケーションが必要になるため、すぐに向上させることが難しい指標だ。そこで、最初はサイト全体のCVRの改善をお勧めする。客単価を上げるよりも打ち手を実施しやすい。

一目で分かる各指標に効果的な施策表

 下図に各指標の向上に効果的な施策をまとめた。ユーザー数の増加策を集客、CVRの改善を接客、客単価の向上策を増客として一例を整理している。

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