NTTドコモ、au、ソフトバンクの3大キャリアのスマホ料金プランは、主に「無制限」「20GB」「小容量段階制」の3種類に分かれ、さらにサブブランドも料金プランの一つとして見なせるようになった。家族構成や光回線の有無、通話オプションの必要性などによって変わる、各キャリアの“損益分岐点”を考察した。初回はNTTドコモ編。
※日経トレンディ2021年4月号の記事を再構成
2021年4月1日までに順次スタートする3大キャリア各社の料金メニューは、大まかに言って「無制限プラン」「20GBプラン」「小容量(1GB〜)段階制プラン」の3種類。この他、「サブブランド」であるUQモバイルやワイモバイルも、同じ会社内なら移行手数料が無くなり、料金プランの一つとして見なせるようになった。
そして各社の20GBプラン(NTTドコモ「ahamo」、au「povo」、ソフトバンク「LINEMO」)の登場により、家族割引を最も重視する人を除いて、小容量段階制プランの必要性はほぼ消滅。ほとんどの利用者は、無制限、20GB、サブブランド(3GB、15GB、25GB)からデータ使用量に合わせてプランを選べばよくなった。
しかし、単純に「いつも約25GB使っているから20GBプランより無制限プランがよい」とは限らない。またサブブランドの15GB、25GBプランと3大キャリアの20GBプランのどちらがよいかも一概には言えない。家族構成や光回線の有無、通話オプションの必要性などによって、その“損益分岐点”は少しずつ違うからだ。例えばワイモバイルの「シンプルM」は15GBで2980円(月額・税別、以下同)と、20GBで2480円のLINEMOより高いが、光回線割引が使えるなら1900円とシンプルMが逆転する。
また、新しい20GBプランには幾つか共通の弱点があるので、事前に知っておくべき。まず重要そうなのが、「@docomo.ne.jp」「@au.com/@ezweb.ne.jp」「@softbank.ne.jp」など、通信事業者独自のメールアドレス(キャリアメール)が無いことだ。また留守番電話機能が使えず、海外ローミング対応は限定的(povoは対応未定)。店頭でのサポートも基本的には受けられない。そして細かいことではあるが、ahamoは20歳未満、LINEMOは18歳未満では本人名義の契約ができない。子供にahamoを使わせる場合は親権者が契約をして、子供の名前で「利用者登録」をするという手続きが必要になる。povoでは、契約できる年齢は未定だ。
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